嵯峨御流会は平成31年3月31日をもちまして活動を終え解散いたしました。
永年にわたりご講演いただきました数多くの講師先生、岡田脩克副総裁をはじめご指導いただきました華道総司所の先生方、そして黒沢全紹門跡猊下、伊勢俊雄理事長様はじめ大本山・大覚寺の僧正様、職員の皆様に心より御礼申し上げます。
嵯峨御流会設立15周年記念華展を、平成30年5月12日(土)、13日(日)の二日間、華道芸術学院2階講堂にて開催いたしました。
玄関ホールには、平成29年度第1回定例会で学んだ薬玉で迎え花を挿花し、華展会場には28年度定例会で作成した竹筏を用いた作品や荘厳華に十二律管など、これまで定例会で学んだことを作品に取り込み会員一同挿花し盛会の内に終わりました。
平成15年4月に設立されました嵯峨御流会は、華道総司所のお力添えと多くの皆様のご指導・ご支援のお陰をもちまして、15周年を迎えることができました。勅封般若心経戊戌開封法会、いけばな嵯峨御流創流1200年の記念すべき本年に、設立15周年記念華展を開催できましたことは、誠に光栄なことでございます。
この度の華展では、嵯峨天皇様の“御心”を想い、~願いをこめて~をテーマに、会員一同「一枝」「一葉」「一花」を挿花いたしました。
嵯峨御流会
会長 田 中 尚 甫
上:平成28年度第2回定例会で学んだ |
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上:平成26年度第2回定例会で学んだ十二律管
平成30年度の総会を5月12日、華道芸術学院1階教室にて開催いたしました。平成29年度事業、会計決算ならびに会計監査の報告、平成30年度の事業計画案、会計予算案の審議を行い、それぞれ承認可決されました。また、30年度の役員選出では、会長に田中尚甫氏が選出されました。なお、副会長に澤田和甫、北岸華根甫(再任)、小田ひさ甫、神澤由香甫(新任)、会計に神澤由香甫(兼任)、辻田美砂紀甫(新任)の各氏がそれぞれ選出されました。
5月12、13日の両日、華道芸術学院2階講堂において創立15周年記念華展を開催いたしました。来賓に草津栄晋総務部長、辻井ミカ華務長をお迎えして、テープカットを行いました。田中喜久甫副華務長の指導の下、会員約50名の力作が展示され、多数の方のご来場をいただいて無事に終了いたしました。
平成30年度第1回定例会を12月8日(土)、華道芸術学院において大本山大覚寺総務部長草津栄晋僧正をお迎えし、開催いたしました。午前中は、華道総司所理事・谷田緑甫先生に『雪・月・花』について、ご講演いただき、『雪・月・花』という言葉がはじめて使われた漢詩や万葉集のこと、また、お伝書の『雪・月・花』のことについて詳しく解説くださり、『雪・月・花』という言葉は日本の四季の美しさの代表であることを解りやすくお話しくださいました。
デモンストレーションでは、様々な形の瓢箪に季節の花を挿花していただきました。
午後は、華道総司所理事・企画推進室室長の服部孝月先生に瓢箪についてのお話と瓢箪の掛け花器づくりをご指導いただきました。瓢箪に穴を開け、柿渋をぬり、環を取り付け完成させ、充実した有意義な勉強会となりました。
平成29年度総会を5月13日(土)、大覚寺の華道芸術学院において伊勢俊雄理事長ご臨席の下、開催いたしました。
午前中は28年度事業、会計決算並びに会計監査の報告、平成29年度事業計画案、会計予算案の審議を行い、それぞれ承認可決いたしました。
また、29年度の役員選出では、宮本登美甫会長が退任され、新会長に田中尚甫が選出されました。
午後からは、京都国立博物館館長・佐々木丞平先生に『文人とその世界』と題した記念講演をしていただき、文人画の品格、清廉な写実性、詩情ある表現など分かりやすくお話しいただき有意義な一日となりました。
なお、副会長に澤田和甫、西本千代甫(再任)、北岸華根甫(新任)が、会計に神澤由香甫、辻田美砂紀甫(再任)の各氏が選出されました。
平成29年度第2回定例会『二十四節気の花』暮らしの中に暦の花を!を2月24日に講師に「月と季節の暦」制作者の志賀勝先生、華道総司所・副華務長関灘知甫先生をお迎えして実施致しました。
午前中は、志賀先生に「月の暦と二十四節気」と題した講演をしていただきました。
午後からは、関灘先生による「二十四節季の花」の講演とデモンストレーション、「薬玉」づくりをご指導いただきました。二十四節気をテーマにお花を入れていただき、会員の皆様が「薬玉」づくりに取り組み、有意義な一日となりました。
平成28年度の総会を5月21日、大覚寺の華道芸術学院において開催いたしました。
午前中は平成27年度事業、会計決算並びに会計監査の報告、平成28年度の事業計画案、会計予算案の審議を行い、それぞれ承認可決いたしました。また、今年度の役員選出では、会長に宮本登美甫氏が再選されました。
午後からは、講師に冷泉家・第25代当主、美術史家の冷泉為人先生をお迎えしました。講演に先立ち黒沢全紹門跡猊下とご歓談され、その後『日本人の自然観』と題した記念講演をしていただきました。豊富なスライドを交えての講演に奥深い興味を感じた、大変有意義な一日となりました。
なお、副会長に澤田和甫、田中尚甫、中尾加寿甫、西本千代甫(再任)が、会計に神澤由香甫、辻田美砂紀甫(再任)の各氏が選任されました。
※4月8日〜10日に開催された嵯峨天皇奉献華道祭に、大覚寺の竹を使った大作『空』を出瓶しました。
※7月25日、大沢池畔の五社明神前で、「遊花一日」夏期大学の参加者限定で象鼻杯がもてなされ、嵯峨御流会がご奉仕をさせていただきました。また、大沢池の古代蓮『名古曽』の種を配り熊本地震被災地復興を祈願しました。
第1回定例会を平成28年12月14日、来賓に草津栄晋総務部長をお迎えして実施いたしました。
午前中は特別展『北宋汝窯青磁水仙盆』開催中の大阪市立東洋陶磁美術館を訪ね、主任学芸員の小林 仁先生から展示作品の解説を受けた後、海外初公開、初来日、人類史上最高といわれる台北國立故宮博物館の青磁無紋水仙盆などの名品をゆっくりと鑑賞し、歴代の皇帝が愛した青く秀澄に輝く“雨過天晴”の美を体感することができました。午後からは歴史と文化の町、堺を訪ね、南宗寺や水野鍛錬所などを見学しました。
また、江頭弘勝理事長から参加者全員に賞品を頂戴し、楽しく和やかな忙中閑ありの師走の一日となりました。
第2回定例会を、平成29年3月18日(土)、大覚寺・華道芸術学院において黒沢全紹門跡猊下をお迎えし実施しました。
午前中は、華道総司所副総裁・岡田脩克先生より「荘厳華について」と題してご講演いただきました。荘厳華のはじまりからを様々な歴史を交えて楽しく詳しくお話いただきました。
午後は、デモンストレーションを通して荘厳華で大作の作り方をご教授いただきました。竹筒を用いて筒組を行い、松や桜、木瓜、レンギョウなどの大木を次々に挿花され、出来上がった作品の圧倒される美しさに感銘を受け、充実した有意義な一日となりました。
平成27年度の総会を5月9日、大覚寺の華道芸術学院において、荒木義典財務部長(当時)ご臨席の下、開催いたしました。
午前中は平安26年度事業、会計決算並びに会計監査の報告、平成27年度の事業計画案、会計予算案の審議を行い、それぞれ承認可決いたしました。また、27年度の役員選出では、会長に宮本登美甫氏が再選されました。
午後からは京都大学アメリカンフットボール部前監督・水野彌一先生に『心に火をつける』と題した記念講演をしていただき、選手がプラン、実行、チェック、アクションすることにより自己を見つめ、レベルアップしていくという指導法について興味深く学ぶことができた大変有意義な一日となりました。
なお、副会長に澤田和甫、田中尚甫、中尾加寿甫(再任)、西本千代甫(新任)が、会計に神澤由香甫(再任)、辻田美砂紀甫(新任)の各氏がそれぞれ選出されました。
第1回定例会を平成27年11月28日、大覚寺・華道芸術学院において、黒沢全紹門跡猊下のご臨席を賜り開催いたしました。
午前中はプロの竹職人の指導で“竹筏づくり”を行いました。午後からは、華道総司所副総裁・岡田脩克先生により『釣瓶七種』の講義とデモンストレーション頂戴しました。古歌にちなみ、季節の花が次々にいけあげられ、まるで屏風絵を見るような美しさに会員一同感銘を受け、大変有意義な一日をなりました。
※4月8日〜10日に開催された嵯峨天皇奉献華道祭に大覚寺の竹を使った作品『嵯峨の春』を出瓶しました。
※7月25日、大沢池畔の五社明神前、「遊華一日」夏期大学の参加者限定で象鼻杯がもてなされ、嵯峨御流会が初めてご奉仕をさせていただきました。
第2回定例会を平成28年3月11日、12日に実施いたしました。
創業400年の歴史を持つ有田焼の窯元巡りや、樹齢400年余り、全長24mにも及ぶ大牟田市・普光寺の臥龍梅。また北原白秋のふるさと柳川の川下り、飛梅で有名な大宰府天満宮参拝など。有田では地元在住の黒髪寛延元理事長のお出迎えを頂戴し、楽しく充実した魅力いっぱいのバス研修旅行となりました。
平成26年度の総会を5月10日(土)、大覚寺の華道芸術学院において開催いたしました。
午前中は、平成25年度事業、会計決算並びに会計監査報告、平成26年度事業計画案、会計予算案の審議を行い、それぞれ承認可決いたしました。
また、今年度の役員選出では、会長に宮本登美甫氏が再選されました。
午後からは、講師に清水寺・森 清範貫主猊下をお迎えしました。講演に先立ち庭湖館において、大覚寺・黒沢 全紹門跡猊下と御歓談をされ、その後『人のこころ・観音の心』と題した記念講演を賜りました。“命”の尊さをやさしく説かれ、会員一同深く感銘を受け、御法縁を頂戴した大変有意義な一日となりました。
なお、副会長に籾倉富實甫、山田幸甫(再任)、澤田和甫、田中尚甫、中尾加寿甫(新任)が、会計には大澤恭甫、神澤由香甫(再任)の各氏がそれぞれ選出されました。
第1回定例会を平成26年11月7日、来賓に服部精村理事長をお迎えして実施いたしました。
午前中は近代的な国立国会図書館(関西館:京都府相楽郡)を訪ね、館内施設見学とパソコンから資料を検索する実習をご指導していただきました。
午後からは未生流奥伝所収の“龍田川”沿いの龍田大社を参拝。その後世界文化遺産・法隆寺の国宝・救世観音菩薩立像や中宮寺の国宝・菩薩半跏像などを拝観し、美しい古都の秋と文化を満喫した有意義な定例会となりました。
龍田神社 |
法隆寺 |
国立国会図書館前
第2回定例会を平成27年3月3日、大覚寺・華道芸術学院において、来賓に黒田知正総務部長(当時)をお迎えして開催いたしました。
午前中は華道総司所・垣花悦甫副華務長より『十二律が奏でる世界』の講演を頂き、十二律管の紐の結び方を実習しました。
午後からは、一対の十二律管に、紅梅、白梅を主材に、尾形光琳の「紅白梅図屏風」の世界を華やかに挿け上げてくださり、まるで絵を見るような美しさに会員一同感動して大きな拍手を送りました。
嵯峨好「奏」への挿花指導や、いろいろな資料の展示、また参加者からの活発な意見もあって、とても有意義な勉強会となりました。
平成25年度の総会を5月11日(土)、大覚寺の華道芸術学院において草津栄晋教務部長ご臨席の下、開催いたしました。
午前中は、平成24年度事業、会計決算並びに会計監査の報告、嵯峨御流会会則一部改正、平成25年度の事業計画案、会計予算案の審議を行い、それぞれ承認可決いたしました。また、今年度の役員選出では、会長に宮本登美甫氏が再選されました。
午後からは、京菓匠・笹屋伊織10代目女将 田丸 みゆき氏に『 五感の芸術-御菓子といけばな- 』と題した記念講演をしていただき、五感で味わう御菓子の魅力と300年の歴史を学ぶ楽しく有意義な一日を過ごすことができました。
なお、副会長に籾倉富實甫、中井眞千甫、山田幸甫(再任)が、また会計に大澤恭甫、神澤由香甫(新任)の各氏がそれぞれ選出されました
【平成25年5月11日(土)】
演 題 『 五感の芸術-御菓子といけばな- 』
講 師 京菓匠・笹屋伊織10代目女将 田丸 みゆき氏
京菓子の歴史の中で培われてきた「五感の芸術」。目で楽しみ、香りを楽しみ、
御菓子の食感、味覚を楽しみ、菓銘の響きを楽しむ。このような五感で味わう御菓子。
講演途中、特別ご持参戴いた笹屋伊織の代表御銘菓“どら焼”を賞味させていただき、その奥深い美味に感激しながら、御菓子をつくる職人の心意気や御菓子とお客様が織り成す思い出のお話等々を拝聴し、御菓子づくり300年の歴史を感じることができました。
『世界の植物“花宇”と能勢妙見山を訪ねて』
平成25年9月2日、来賓に華道総司所黒田知正総務部長をお迎えし実施いたしました。
午前中は皆様よりご要望の多かった兵庫県川西市にある明治元年創業の花と植木の卸問屋「株式会社 花宇」を訪問し、世界各地より収集された珍しい植物の数々を西畠勲造社長にご説明いただきながら見学させていただきました。
午後は、清和源氏の祖として知られる源満仲により建立された多田神社に参拝し、権禰宜・斉木様から日本一と称せられる「唐椿」の老木や県郷土記念物の招霊(おがたま)、無患子(むくろじ)等についてお話いただきました。続いて、標高660.1mの妙見大菩薩が祀られている日蓮宗霊場「能勢妙見山」に登り、山頂付近では、大阪府天然記念物に指定されているブナの原生林、栃の巨木や杉、檜などを車窓から見学しました。
当日は生憎の雨模様でしたが植物や神社の木々もしっとり美しく、自然のみなぎる精気を堪能した有意義な定例会となりました。
【見学の様子】
花宇店内には世界各地から集められた多くの珍しい植物が並んでいました。 |
西畠社長から珍しい植物のお話を聞かせていただきながら店内を見学させていただきました。 |
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屋上では見事な中国雲南省原産の「地湧金蓮」が咲いていました。 |
権禰宜・斉木様から多田神社の由来などについてご説明いただきました。 |
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能勢妙見山にて |
『秋深まる高岡・世界遺産五箇山を訪ねて』
平成25年11月5日(火)・6日(水)の両日、来賓に華道総司所荒木義典財務部長をお迎えして実施いたしました。
一日目は国宝瑞龍寺を参拝の後、世界遺産菅沼合掌集落や国指定重要無形文化財・民謡こきりこ踊りを見学。五箇山和紙の里では和紙作りを体験しました。また、宿泊先の五箇山荘では高岡在住の鋳金造形家・中村喜久雄先生に『高岡銅器について』ご講演いただきました。
二日目は高岡銅器(株式会社織田幸銅器)を見学した後、国定公園・二上山や雨晴海岸を見学。高岡地場産業センターでは中村喜久雄先生のご指導の下、ミニ水盤の鋳込み作業を体験し、良い思い出の品をお土産に持って帰ることができました。
両日とも天候に恵まれ、富山の秋深い紅葉の山々の景色を堪能し、会員の親睦も図れた有意義な定例会となりました。
【見学の様子】
五箇山・村上家住宅にて「こきりこ」の音を楽しみました。 |
高岡地場産業センターにて鋳物体験 |
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国宝瑞龍寺 |
二上山・仏舎利塔の前で記念写真! |
『伝書から学ぶ“花手前”』
平成26年3月1日に、華道芸術学院において、来賓に華道総司所草津栄晋教務部長をお迎えして実施いたしました。
午前中は、岡田脩克華務長(当時)より、『花手前について』のご講演をいただきました。
午後からは会員有志出演の『平座敷床花手前』や『廻り花』の作法を指導・解説いただき、その後『上段床花手前』のデモンストレーションをご披露いただきました。なかなか拝見することのできない『花手前』を楽しく学ぶことができた有意義な定例会となりました。
平成24年度の総会を5月12日(土)、大覚寺の華道芸術学院において、服部精村理事長ご臨席の下、開催いたしました。
午前中は平安23年度事業、会計決算並びに会計監査の報告、平成24年度の事業計画案、会計予算案、嵯峨御流会会則施行細則一部改正の審議を行い、それぞれ承認可決いたしました。また、24年度の役員選出では、会長に宮本登美甫氏が再選されました。
午後からは同志社大学名誉教授の朧谷寿志(おぼろやひさし)先生を講師に迎え、『小督の局と嵯峨野』と題した記念講演をしていただき、嵯峨野の地のロマンスに大変神秘的なあわれを感じた一日となりました。
なお、副会長に籾倉富貴甫、中井眞千甫、山田幸甫(再任)が、会計に森脇恵伊甫、惠美圭甫(再任)の各氏がそれぞれ選出されました。
平成15年4月に設立された嵯峨御流会は多くの皆様方のご指導・ご支援のお陰を持ちまして、本年10周年を迎えることができました。この10年の歩みに感謝して、大覚寺『観月の夕べ』の好季に、「設立10周年記念華展〜月天に捧げる〜」を開催させていただきました。出瓶者総勢106名。多数の方々のご高配を賜り、盛会に終えることができました。
華展に先立ち、華道芸術学院の関灘知甫学院長のご指導のもと、「ニッポンのケシキ・秋」をテーマにワークショップを行い、23年度の定例会で訪ねた三重県・御在所岳の深山の景をはじめとする大作を活けあげ、会期中展示し来訪者の皆様に楽しんでいただきました。
第2回定例会を、平成25年2月2日(土)に、村上宥真理事をお迎えして、嵯峨御流東京教室において実施しました。
午前中は、歴史研究家としてテレビでもご活躍されている河合 敦先生を講師にお迎えし、『目からウロコの日本史~あなたの習った歴史はもう古い~』と題してご講演をいただき、笑いの中に目からウロコの歴史の真実を学びました。
午後は、大覚寺最後の門跡・有栖川宮慈性入道親王の陵墓があります輪王寺を参拝しました。陵墓前で、村上宥真理事とともに般若心経を唱え、一人一人花をたむけお参りさせていただきました。その後、東京スカイツリーを見学し充実した一日となりました。
平成23年度の総会を5月14日、大覚寺の華道芸術学院で黒髪寛延理事長ご臨席の下、約90名の会員が出席し、開催いたしました。
午前中は、平成22年度事業、会計決算ならびに会計監査の報告、嵯峨御流会会則施行細則一部改正、平成23年度の事業計画案、会計予算案の審議を行ない、それぞれ承認可決いたしました。また、今年度の役員選出では、会長に宮本登美甫氏が再選されました。
午後からは、染織史家の吉岡幸雄(よしおかさちお)先生に『日本の色〝紫〟』と題した記念講演をしていただき、大変有意義な一日となりました。
なお副会長に籾倉富實甫、中井眞千甫、山田幸甫(再任)、山﨑喜代甫(新任)が、また会計に森脇惠伊甫、惠美圭甫の各氏がそれぞれ選出されました。
【平成23年5月14日(土)】
午後からは、染織史家の吉岡幸雄(よしおかさちお)先生に『日本の色〝紫〟』と題した記念講演をしていただきました。日本では〝紫〟を尊ぶ気持ちが、長い歴史のなかでも途絶えることなくあり、また、植物染めの歴史も現在に至るまで脈々と続いていて、たくさんの貴重な美術品の映像を通じて〝紫〟の歴史を学び、ご持参いただいた染色の材料や美しく染められた絹の布を拝見し、そしてご講演を通していかに日本人が昔から〝紫〟をこよなく愛し〝紫〟色に惹かれていったかを知りました。
平成22年度の総会を5月8日、大覚寺の華道芸術学院で黒髪寛延理事長ご臨席の下、約90名の会員が出席し開催いたしました。
午前中は、平成21年度事業、会計決算ならびに会計監査の報告、平成22年度の事業計画(案)、会計予算(案)の審議をおこない、それぞれ承認可決いたしました。また、今年度の役員選出では、会長に宮本登美甫氏が選出されました。
午後からは、金剛流二十六世宗家、金剛永謹(こんごうひさのり)先生に『秘すれば花』と題した記念講演をしていただき大変有意義な一日となりました。
なお副会長には籾倉富實甫、中井眞千甫、山田幸甫、会計には森脇惠伊甫、惠美圭甫の各氏がえらばれました。
午後から特別記念講演として能楽.金剛流二十六世宗家、金剛永謹(こんごうひさのり)先生に『秘すれば花』と題した記念講演をしていただきました。
「能楽」 私にとって未知の世界でした。
能面は、趣味のサ−クルなどで作成されている物を何度か拝見しましたが、その能面のお顔にどのような意味があるのか考えてみることもありませんでした。
ただ、「怖いお顔が多いな〜」とかそんな考えでしかありませんでした。
今回金剛流の金剛永謹氏の講演を聞かせていただき奈良時代から伝えられていること、五流派もあること、季節を背景にしていること、またいけばなの世界と似ているとかんじました。中でも能面の説明が楽しく、貴重な実物の能面を幾つか拝見でき詳しく説明をして頂きました。
左右対象では面白みがないので陰陽をつけ表情が変わるようにしてあるそうです。
あの怖い「般若」の面(おもて)は『源氏物語』の「葵上」の人間の怨霊、生霊を表現したりするそうです。
心の中を言葉で表さずに能面と謡、舞、お囃子、装束だけで表現する------なんて-----とてもすばらしいとおもいました、物凄く興味が湧きました。これを機会に「新金剛能楽堂」に行ってみたいとおもっています。
大変良い講演をありがとうございました。
能楽 金剛永謹先生による記念講演がありました。能の歴史、能面等のお話を伺いました。
この"能面は面(おもて)"と言いましていけばなに引用する「陰と陽」があることを教えていただきました。
中国はシンメトリーの左右対象のものが美しいとする美意識があるのにたいし、日本では陰陽と言う美意識が育まれてきたことをお聞きいたしましたので注意深く見ますと若い女性と言われます小面「雪」を見せて頂きましたが左、右の違ったところがありました。
講演が終わり廊下でお会い致しましたが思いのほか大柄なかたでした。お連れの方共々気品のある魅力的な方でした。機会を作って金剛能楽堂に行き「能」を一度見に行きたくなりました。
~広報から~
7月17日、18日両日金剛能楽堂にて恒例の「虫干し」の公開がありさっそく拝見にうかがいました。
金剛永謹氏による講演や多くの面、装束が並べられて和服姿の素敵な男性による説明で能も大変身近に感じられました。
四条室町に金剛能楽堂があった時は祇園祭りの『菊水鉾』を守っていらっしやいましたので『菊慈童』は特別に飾られていました。是非みな様一度お出かけください。(編集)
10月3日(月)~4日(火)の両日、来賓に華道総司所黒髪寛延理事長をお迎えして行われました。
【一日目】 10月3日
世界一のベゴニアガーデンや大輪のダリア、コスモスが敷地一面に咲く三重県のなばなの里、パラミタミュージアムでは池田満寿夫氏の陶彫、北大路魯山人や万古焼の名品を鑑賞しました。秋の御在所岳の雄大な景色を堪能し、夜にはグリーンボランティア「森林(もり)づくり三重」会長・池田輝明氏により『森林ボランティアの活動紹介及び間伐について』の講演が行われました。
【二日目】 10月4日
尾高高原・三重県民の森でボランティアスタッフの指導のもと間伐体験をさせていただき、知多半島が一望できるキャンプ場に、日頃手にするお花のいのちに心から感謝し、八重桜を記念植樹いたしました。また名古屋の徳川美術館で重宝の鑑賞や聞香(もんこう)の体験講座で和の香りを楽しみました。
【三重、尾張の旅】
ベゴニアガーデンには大温室にゴージャスな大輪のベゴニアが1万2千株、常時展示されているとか。天上、側面、水面にと大輪のベゴニアの花園で包まれて満喫。また水辺に浮かし水面を花が廻っているのも美しく感じました。多くの種類に感動し、また香りも素敵でした。
御在所岳のロープウェイ駅に行くバスの中から見た大石がごろごろした川の雄大な景に驚かされ、また標高1212mの山の奇岩や巨岩の自然の風景にも感動しました。
パラミタミュージアムでの般若心経の陶板、仏塔等々、北大路魯山人展のひとつひとつ時間をかけて見たい思いでした。
また夜には「森林ボランティアの活動、間伐について」の講演で山林、竹林、里の山の整備等のお話があり、間伐の必要性がよく理解できました。有形文化財・水雲閣の見学もありとても盛りだくさんの一日でした。
北岸 華根甫
【初めての定例会】
定例会旅行は初参加で、初対面の先生方が多い為、行く前は不安に思っていましたが、とても有意義な二日間で参加して本当に良かったと思いながら帰路につきました。
一日目は、「なばなの里」での、ベゴニアやダリアの見事さに感動し,真っ青な空の下、「御在所岳」からの眺めに感動しました。そんな大自然のパワーを頂いたおかげで、くじ引の1等賞(素敵なとんぼ玉のネックレス)が当りとても嬉しかったです。
定例会の講演は、以前から興味があった内容。とても気さくな池田先生のお話は、終始和やかな雰囲気でわかりやすかったです。
二日目は、木漏れ日の下の伐採体験。経験はあったのですが、高木で、倒す方向を考え、ロープを掛けたりするのは初めてでした。面白いボランティアスタッフのご指導の中、時間はあっという間。メリメリッどーんっと木が倒れる音、切口の檜の香り、静かな森に響くチェーンソーの音等、気持ちよかったです。この先「森林、深山の景」等を挿けるに当たり、豊かな日本の山を残すこのような活動があることを忘れないようにしていきたいです。そして、尾高高原のとても見晴らしがいい場所での植樹。これからの苗木の成長が楽しみです。
徳川美術館では、静かな空間で集中して聞香体験をし、ただ観光するのではなく、「見る、聞く、味わう、触れる、嗅ぐ」の五感をフルに使い、充実した二日間を過ごさせて頂きました。
旅先で、色々な先輩方とお話をさせて頂くと、私はまだまだ未熟なので、普通の会話の中から教わることも多々有り、勉強になるなぁと思いました。なので、若い会員の方々がもっと増え、そして、定例会へ思い切って参加されることをお勧めします。
最後に、中部地区の皆様、役員の皆様の行き届いたサポート、宮本会長の人脈に感謝します。有難うございました。
神澤由香甫
【『桧』の間伐を体験して・・・】
補助付きながらも、初めてチェーンソーを作動してきました。我が1班のご指導はグリーンボランティア「森林づくり三重」のメンバー「気は優しくて力持ち」の野畑先生!木を倒す方向の説明からロープの掛け方、木の切り方等を丁寧に教えて下さいました。
まず片側をⅤ字に切り、反対側の一部を残して真っ直ぐに切り、楔を入れてハンマーで叩いて、ゆっくりと倒します。木がだんだんと傾いてゆくのを見るのはわくわくしましたし、先生のお話通りの方向に倒れてゆくのに驚きました。年輪から木の成長過程での環境の変化が分かる事なども教えて戴き、「枝打ち」の仕方や倒木のスライスの方法、「ぶり縄」という木登りの実演までリクエストに応じて下さり、あっという間の楽しい充実したひと時を過ごしました。
ボランティアの皆様、嵯峨御流会の役員の皆様、木漏れ日の値打ちを体感する貴重な時間を作って下さりありがとうございました。
石川利佳甫
ご参加頂いた皆様のご協力と、地区会員の皆様、本部委員の方々のご支援により、事故もなく無事に終える事が出来ました。心より感謝申し上げます。
地区委員 三枝玲甫 藤井千洲
今回の三重県尾高高原での「森林間伐体験」と記念植樹は、グリーンボランティア「森林(もり)づくり三重」の皆さま方の多大なご理解とお力添えを頂戴し、実現することが出来ました。あたたかく御指導いただきまして心より厚く御礼申し上げます。
会長 宮本登美甫
平成24年3月3日(土)、草津栄晋 教務部長様をご来賓にお迎えし、平成23年度第2回定例会(勉強会)が華道芸術学院に於いて開催されました。
講師には嵯峨御流華道総司所 華務長 岡田脩克先生をお招きし、午前は「華展を彩る御所車と花衣桁」の講演と花衣桁の組立指導・挿花デモンストレーションを、午後は御所車の組立・挿花のご指導をいただきました。220人の参加者は、目前で繰り広げられる雅な王朝文化を体感しながら、華務長 岡田脩克先生の講義に熱心に耳を傾けていました。貴重な研修になったと好評でした。
【お雛様からの贈り物】
3月3日第二回定例会「御所車と花衣桁」の勉強会に参加させて頂きました。同所の華展でも決して携わることのない華席です。
組む所など見せて頂く機会もありません。
岡田華務長先生のご指導を受けられるだけで厳粛で心引き締まる思いの中、異常な程気持ちが張りつめてしまった花衣桁・皆で取り組めば楽しいのでは…と感じさせて下さった御所車 いろいろ工夫がなされた器の中まで見せて頂き、未熟な私にも「この先いつの日か素敵な出会いがあるかも知れない・・」と、とんでもない期待感すら覚えてしまいました。御流会も新年度は10周年を迎えられるとのこと、参加させて頂くごとに楽しさ倍増のこの会に感謝満杯!!これからも出来る限り参加させて頂きたいと心踊らせています。
有難うございました。 合掌
野呂紘甫
「御所車と花衣桁」勉強会に参加して
この度第二回定例会 華展を彩る「御所車と花衣桁」の御案内を戴き、岡田華務長先生のデモストレーションや花展で拝見させて頂き常々機会があれば体験したいとおもっており、またとないチャンスと思い体験参加させて頂きました。
当日関東は冬に逆戻り、京都に着くともう風が春 雅な風気を一杯吸い込み会場へ
午前は岡田華務長先生による詳しい講義に続き、花衣桁の組立・道具類の扱い飾り方、そして解説をして頂きながらの挿花。
午後、各役割分担者による大きな御所車の組立て、いよいよ全員での挿花。まず松・竹を主体としワクワクしながら大きな花器に生けていく途中、度々華務長先生から後へ下って全体を見るようご指示を仰ぎながらも皆生けるのに一生懸命でした。皆で大作を生け上げた達成感・平安の雅な御所花車の完成でした。華務長先生の評は後から見るのが一番良い!!とのことで一同苦笑。
二十数年ぶりに復帰させて頂き奥深い嵯峨御流に携われることの幸を感じる一日でした。
この企画でお世話頂きました役員の諸先生方に心よりお礼申し上げます。これからも機会がある度に参加させて頂きたく存じます。ありがとうございました。
山本 幸甫(体験参加者)
総司所からの帰りは、いつも夜遅くなりますのでJR松山駅に主人に迎えに来てもらっています。3月3日の夜、私が助手席に乗ると、「今日は楽しかったみたいだね」と主人が言います。車のドアーをあけた時の表情でそれがわかるらしいのです。
定例会では、沢山の事を学び、わくわくしながら貴重な体験もさせていただきました。
見ていた人達よりずっと楽しめたのではないかと思います。役員の皆様の気の遠くなるようなご尽力を間近に見て頭がさがりました。「来てよかった。又来たいなあ」「嵯峨御流ってやっぱりいいなあ!!」というのが正直な実感です。ありがとうございました。
宮内 庸洲(体験参加者)
【一日目】 9月5日
世界遺産吉野の金峯山寺・蔵王堂(国宝)にて、桜のご神木、御身丈7m余の秘仏、蔵王権現像(ご開帳)参拝をはじめ、吉水神社(重文・日本最古の書院造り)、如意輪寺、水を司る水分神社を参拝しました。宿泊旅館・竹林院は聖徳太子の創建と伝わる格調高い宿坊で、お庭(群芳園)は千利休の作庭、大和三庭園の一つです。吉野在住の郷土史研究家、環境庁奈良県自然公園指導員・桐井雅行先生に『吉野山の桜の由来』についての講演をしていただきました。
【二日目】 9月6日
広大な土地に復元された平城宮跡を見学。昼食は、皇室のお宿として格式のある奈良ホテルで名物“茶粥御膳”をいただきました。日本で一番大きい東大寺の大仏様や、特別公開中の興福寺の阿修羅像(国宝)を間近で拝観しました。
「吉野山」京都と同じように世界遺産のお寺が沢山ある土地です。
一言で言うと、そういう事ですが、吉野山に入る道中のもの凄い峠、バスを降りた時の普段にはない寒さ、いや霊気とでも言うのでしょうか。最初に如意輪寺、後醍醐天皇や楠木正行公のゆかりの地です。現在のお堂も江戸時代に再建されており、歴史観ただよう所でした。次は、山中にそびえ立つ蔵王堂に、なんだか物凄い所に来たという気になりました。蔵王堂の中では、お説教をお聞きし、心新たに金剛蔵王権現様を拝ませていただきました。「三尊の全身はことごとく悪魔を払う怒りの形相を現されていますが、それは、釈迦如来、千手観世音菩薩、弥勒菩薩を本来のお姿とする変化身です。三尊は、それぞれ過去、現在、未来の三世にわたって私達を守ってくださる守護仏でもあります」とお聞きしました。また特別のご開帳ということで、権現様を間近に拝むこともできました。
吉水神社では、特別に玉串奉納をさせていただきました。重要文化財の書院は、日本住宅建築史上最古のものだそうで、「義経潜居の間」や「後醍醐天皇玉座」あと、数々の古美術品が陳列されており、とても興味深く拝見させていただきました。特に心に残ったのは、最高に楽しく物知りな宮司様、見学の前に、豊臣秀吉公の豪華花見の本陣に来ているようでした。 水分(みくまり)神社へは、行くまでの車中と見学終わってからの雨に合いましたが、さすが水を司る「水分神社」心に響くものがありました。 宿泊のお宿は格調高い宿坊、千利休の作庭、大和三庭園の一つをお庭に持つ「竹林院群芳園」ゆったりと時が流れているかのようでした。四季折々の美しさが楽しめるであろう庭園を早朝にゆったり散策できました。
『島台飾り』 2月5日(土)
平成22年度第2回定例会は大本山大覚寺・華道芸術学院をお借りし、御来賓に黒髪寛延理事長をお迎えし228名の多くのご参加をいただきました。皆さまからのご要望の多かったテーマを取り上げての勉強会でしたが、講師の華務長・岡田脩克先生の懇切丁寧なご指導をはじめ、関係の皆さま方のお力添えを頂き、充実した意義深い定例会になりました。
杉谷 蘭華
田伏 澄甫