2月1日。華道芸術学院 専修会特Aクラスの授業を担当して。
大覚寺の中に、昭和24年に創設された華道芸術学院があります。嵯峨御流の師範を取得された方は、ご自分の所属司所(全国109司所)の研究会に参加すると同時に、華道芸術学院の専修会にも参加できます。大覚寺の中にある本所専修会以外にも全国に9箇所(東京、金沢、名古屋、和歌山、岡山、広島、香川、松山、福岡)あり、階級別に各クラスに分かれて活発な研究会をしております。
2月1日。小雪舞う嵯峨野は、寒さは厳しくともそれはまた嵯峨野ならではの風情でもあると感じる一日。この日、本所で専修会特Aクラスの授業を担当致しました。元教授、元派遣講師として、全国の師範を指導されていた先生方のクラスです。いけばなの技術はもちろん、理論も知り尽くした先生方のクラスでは、指導するというよりも、いけばなとはこのように楽しい境地になれるものなのだ、という事を理屈抜きに感じさせて頂ける雰囲気があります。
午前は理論の講義をし、参考花を見て頂きました。午後の実技では、先生方は、配られた花材の癖や極端な曲がりまでも愛おしそうにじっと眺めておられたと思うと、枝を生かし、あるいはためて癖を直し、上手く捌いて行かれます。
10時30分から15時30分まで、どなたも疲れを見せることなく、クラスの雰囲気は後半にさしかかるといよいよ活気と熱気を帯びて「節分の花」が次々と出来上がります。満面の笑顔で花をいける皆様は喜びにあふれているように見えた一日でした。
私は、授業を終えて、祖父辻井弘洲の遺語のなかに、このような一節があるのを、思い出しました。
「.花は生きている。花から話しかけられることもあれば 花と語りあうこともできる。花を生けるとは、花の持つもっとも美しい和合の姿を見いだす事である。」