3月13日、「嵯峨御流京都北地区連絡協議会 いけばな公開講座」において講演とデモンストレーションを致しました
平成28年3月13日(日)、京都北地区連絡協議会主催「いけばな公開講座『華やかな平安文化の薫りをいける』 」が、京都府綾部市の綾部市中央公民館において開催されました。
サブテーマは、「お雛さま・丹波のひなまつり」。京都北地区の7司所(丹波司所 橋立司所 舞鶴司所 丹円司所 福知山司所 久美浜司所 綾部司所)から230名もの方が、遠方からは貸切バスで参加して下さいました。
丹波にはうっすら雪の降るところもあった寒い日ですが、中央公会堂のホールは皆様の熱気で、暑いくらいです。
京都北地区連絡協議会運営委員長 岡本和甫先生のご挨拶の後、まず私の講演「美しい地球を守る・嵯峨御流景色いけ七景三勝」をお話しさせていただきました。
続くデモンストレーションは、田中喜久甫いけばな文化綜合研究所所長と共に。
舞台上には、大きな雛壇の設え。幅奥行きとも1800mm、高さは背丈よりも高い雛壇を、地区の先生方が手づくりで作って下さいました。
デモンストレーションでは、まず「嵐峡の景」、続いて「十二律管」。「十二律管」は、嵐山の風景のもとに なっている、桜と松で構成し、「嵐峡の景」との連作としました。
続いて、地区の皆様が持ち寄られた御題「人」花器を用いて、花でひな飾りを表現しました。
開会式での岡本委員長のご挨拶の中で「京都北地区の春は遅くきます、それで旧暦でお雛様を飾ります。丁度今日の3月13日はぴったりだなと想いました」と仰ったように、ちょうど季節にふさわしいテーマとなりました。
最上段は「そわか」を用いて男雛・女雛。2段目は「御題『人』花器」を用いて三人官女。
五人囃子は、五人の奏でる音を十二律管で連想していただくことにして、3段目には右大臣・左大臣を「御題『人』花器」に。お殿様の日傘や御履き物を持つ仕丁は、同じ3段目に、総司所好み十二律管 「奏」を用いて。
最後に、舞台右端に御所車をいけて、完成といたしました。
前日の準備には、寒い中を地区役員の先生方が遅くまでお付き合いくださり、とても有難く思いました。舞台は、大勢の人が心を合わせて作り上げるものです。いける人、支える人、運ぶ人、などなど。関わる人の和の力・これが舞台の成功を導きます。今回の舞台は、舞台を支える方、そして230名の会場の皆様も一体となれた、温かい心が通い合うような雰囲気でとても嬉しく思いました。