いけばな嵯峨御流

伊勢神宮での嵯峨御流献華式

毎年秋の日曜日に、伊勢神宮で嵯峨御流中部地区連絡協議会8司所のご奉仕により、献華式が執り行われています。 11月1日、今年は上野司所と愛知岡崎司 所が献華式を担当され、私も初めてこの献華式に出仕させていただきました。

能舞台に於いて、神様にささげる厳かな献花の儀では、美しい所作の中でいけられた清々しい一対の若松に、中部地区の120名の先生方の祈りの 心が一つと なるのを感じました。 次に、能舞台から内宮神楽殿まで、120名の進列が境 内の玉砂利の道を歩きます、進列の先頭は荒木義典僧正様、続いて華務長、相談役来田仙甫 先生、師範 代表、献華者、献華従者、献華侍者、参列者(中部地 区の先生方)と続きます。 古代を想わせるような神宮杉に囲まれ、清々しい気 が立ち込めた境内は、大勢の人で込み合っていました。 この日は「朔日参り」の日、伊勢では古くから毎月1日の早朝に神宮を参拝する 慣わしがあるそうです。 そして、その大勢の人々の中を、神職の方に先導されて列が進みますと、やがて 内宮神楽殿に到着します。御神楽で若松一対を捧げ大々神楽の奉奏 がありました。 大々神楽の奉奏が終わると、内宮参拝に向かいます。四重にめぐらされた垣根の 最も外側「板垣」のご門をくぐり「外玉垣」の前でお払いを 受けた 後、一般の 方は入れない鳥居の内側へ120名全員が通されました。玉 石を踏みしめて中へ 入ると、「内玉垣」の前で拝礼。ここより内側は皇族方 が 入られる聖域であり、最も本殿に近い垣根は「瑞垣(みずがき)」と呼ばれる と教えて頂きました。 参拝を終えたあと、言葉にはできない誇らしさで胸が一 杯になり、体にみなぎる 力を感じました。この度の栄えある献華式に参列させて頂く機会 を頂いた事 に、深く感謝申し上げたいと思います。

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この日、サプライズ!な幸運がありました。 一つは、神馬(しんめ)に偶然出会えたこと です。しかも、私たちの方に向かって歩いて来るという驚き。 この神馬は、毎 月1日・11日・21日の早朝に、ご正宮前に牽参するそうで す。そのため に、菊のご紋の衣裳をつけて お目見えするということで、なかなかお目にかかれない馬なのだそうです。 神職の方にお許しを得て、写真を撮らせていただきました。

 

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