いけばな嵯峨御流

10月8日和歌山大学で華道の講義をしました。

「Japan Study1」という伝統文化を学ぶ課目でのリレー授業です。受講生は年々増えていて、抽選で限定200名なのだそうです。この日も教室は満員でした。
私の講演テーマは、「いけばなで環境を守る」。伝統文化いけばなの花型で、水の連続した流れによって生まれる風景をいけるいけ方「景色いけ  七景」を紹介しました。
七景のうち、3つの景を実演。「深山の景」は、水の源流を表現するもので、貝塚伊吹や満天星躑躅を持参しました。「野辺の景」は、大学のキャンパスに自然に生えている草を採取してもらって、いけてみました。
「海浜の景」写真は撮りませんでしたが、日本の典型的な白砂青松をいけました。


「景色いけ」では、風景を、自然界の中の連続した水の流れによって生まれるものととらえており、その原点である大沢池(庭湖)は1200年姿を変えず存在しています。「景色いけ」は守りたい風景や取り戻したい心象風景、いけばなの型により後世に残し伝える事ができるものです。私たち華道家は、人々の誇りや想いのこもった風景を大切に残していくためにも、いけばなで美しい風景をいけて共感を広げていくことで、自然に関心を持ち環境を守る意識を、人々に広める一助となりうるのではないでしょうか。

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