いけばな嵯峨御流

華道祭3日目 4月12日

晴天に恵まれたこの日、華道祭「嵯峨天皇奉献華法会」が行われ、献華式は京都北地区の≪丹円司所≫が担当されました。10時半に玄関門を出発した、僧侶方と献花者の長い進列は、まず華供養塔に献花。そして大勢の方が見守られる中、雅楽の演奏に迎えられて、勅使門から石舞台に向かいます。
石舞台に到着すると、雅楽の音は止み、完全な静けさの中で、華供養写経奉納、続いて僧侶の鐘の合図で献花式の始まりです。千早(ちはや)を着た30名の供花侍者が、それぞれ捧げ持つ小さな花をお堂の前に供えました。
師範代表の杓の音が響くと、献花者は向かい合って、一対の花をいけ始めます。献花者及び献花従者・献花侍者(じしゃ)は、すべて2人づつ対になるよう配置され、2人は心と呼吸を合わせて所作を行います。ぴったりとそろった動きを見ているだけでも厳かさがひしひしと伝わる瞬間です。
いけ上がった桜の生花を捧げ持つ献花者の姿に、自然と参列者全員の心が寄り添います。
献花は、心経前殿の奥へお供えされ、≪庭湖会≫による献茶も供えられると、読経・≪雅古楽会≫による雅楽奉納。
こうして約1時間半の法会が厳粛に勤められました。
 京都市副市長藤田裕之様が献花式にご参列頂き、華展会場もご覧いただき大変光栄な事でした。
服部孝月企画室長、華展をご案内頂いた村島智洲先生との記念写真を掲載します。もう一枚の写真は、東京からお越しくださった広山流家元 岡田広山先生です。全国109司所及び20余りの海外司所による華展・庭湖会担当のお茶席・ご用達のご協力・華道総司所教授/派遣講師及び寺内職員併せて200名余りの人がスタッフとなり、準備の2日間と開催3日間のすべてを支えていました。期間中にお運びくださいましたすべての皆様には、心から感謝申し上げます。また、折角お越しくださいましたのに、お目にかかれなかった方には大変失礼いたしました。皆様のお力添えのお陰で、3日にわたる御始祖嵯峨天皇様への奉献華道祭が今年も無事盛会裏に行う事ができました。

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