6月18日。いけばなインターナショナル(通称I.I.)京都支部のお招きを受け、デモンストレーションをいたしました
ホテルブライトン京都 慶祥雲の間にて開催されたI.I.京都支部6月例会には170名を超える方々がお集まりになり、大変華やかで晴れやかな雰囲気です。小田ひさ甫会長の、英語日本語でのご挨拶ののち、嵯峨御流独特の景色いけを大きな作品にして、約1時間デモンストレーションでご覧いただきました。
約10メートル幅の舞台にいけた3作品は「沼沢の景」「深山の景」「海浜の景」です。
沼沢の景はガラス器を4つ用いて、湿地帯に育つ時候の花を取り合わせ、一番前には睡蓮をいけて水辺の涼感を表現。
深山の景では3mの白杉を用いて京都北山の風景を描き、はるか桟敷ヶ岳の辺りから高尾山を通り清滝へと流れる清滝川の渓流を、青楓の重なりの下に表現しました。
海浜の景は、スケルトンの器にカスミソウ、デルフィニウムなどを波頭に見立てて。その波間から「椰子の実」を、浜辺に流れ着くあの有名な童謡を連想して。
本日の舞台は、I.I.京都支部の役員の方々の親身なご配慮と熱意、いつもデモンストレーションで一緒にいけてくれる人を中心としたチームの力、客席の応援とお見守りのお力のおかげで無事終えることができ、感謝の気持ちでいっぱいです。カスミソウの花言葉「清らかな心」「感謝」にわたくしの心を通わせていけさせていただきました。
いけばなインターナショナルは、いけばなのすばらしさと日本文化の紹介を通じ、相互理解と友好の輪を世界に広げる趣旨で、故エレン・ゴードン・アレン夫人により1956年に東京に設立されました。現在世界50カ国あまりの国と地域に160以上の支部、およそ7500人の会員を有する公益社団法人で、5年ごとに日本で世界大会が行われ世界からいけばな愛好者が日本に集われます。来年2025年4月25日から28日まで京都国際会館で第13回世界大会の開催が決まっており、嵯峨御流も27日にデモンストレーションをすることになっています。