11月1日。伏見稲荷大社 献花式でした。
本年は京都華道会司所に担当していただき、伏見稲荷大社で恒例の嵯峨御流献花式が執り行われました。抜けるような青空の下、清々しく浄められた境内を進列し、本殿の真正面にある外拝殿までの道中も大勢のご参拝者が見守ってくださり有難いことです。伏見稲荷大社神官様と、大覚寺執行(しぎょう)喜和田龍光様がそれぞれ願文(がんもん)を読み上げられ、献花式は二名が向かい合って対の所作でいける当流の様式で粛々と行われました。吹き抜ける風も清々しく、千早(ちはや)の装束の供華侍者、献花従者、師範代表、後見の先生方が心一つになって見守る中、献花者がいけあげた花が無事献じられました。
献花の儀を体験することで、かけがえのない経験をさせていただけます。所作の意味を理解し、自然に振る舞えるほどに身につくまで精進を繰り返すことで、自身のいけばなに品格も自ずと備わってくるとつくづく思うことでした。