「2021年度サガビ学園祭」学生華道展を拝見して
10月23日、24日に開催された嵯峨美術大学学園祭において、華道の授業履修生による「嵯峨御流 学生華道展」が開催された。
いけこみの22日に、ほぼ完成した120名余りの学生による120点余りの作品を拝見して、勢いと履修学年に見合った完成度に圧倒された。
とにかく、会場の一つ一つの作品が胸を張るように凛として、誇らし気で活気に満ち溢れていた。
基本花態であっても創作的な作品であっても、真摯に花に向き合い丁寧にいけあげた喜びに満ち満ちていた。
花に触れて半年の学生も、ほぼ4年間学び続けた学生も、真摯に花に向かう心は、こうしていけばなに現れてくるものなのだと、改めて思うとともに自分が励まされる思いであった。いけばなの型には思想があり、作品にはいけた人の想いがこもる。
晴々とした気持ちで会場を回り、インタビューを受け、丁度会場で出会えた人達で記念写真を撮った。うつっているのは、視察に来て下さった佐々木学長、誇らしげな学生、華道授業指導講師の先生方。写真には残せない、大勢の人達の助け、尽力、支え、お見守り、にも心からの感謝 手を合わさずにはいられない。
この華道展で、学生は何を感じとるのだろうか。花の力と調和が人にもたらす喜び、また植物という命に向き合う事で体得する慈しみの心、日本独自の花の文化、自分の専門分野×いけばな、花で場の空気が変わるという体験、などできる限りの体験を重ねていけばなを身に付けてほしい。必ず自分の専門分野にも役に立つであろうと思うから。