いけばな嵯峨御流

10月16日。総司所において、「花がさね」講習会を担当しました。

午前中は講義と9作品の参考花を見ていただき、午後は各自の作品をいけてもらって各自にアドバイスの後、合評。

その後はグループに分かれて、連歌のように、複数の器に花を調和よく重ねていく試みをいたしました。そして、それぞれのグループ作品を合評しました。
人の数だけ想いは様々ですが、一つの作品に向かううちに自然に心も寄り合う。そのような体験を致しました。


「新花『花がさね』」
平成30年の戊戌の年に、嵯峨御流創流1200年を記念して創られた様式です。
嵯峨御流の全ての花態の中に流れる思想(六大、三大)と、嵯峨天皇様の人々と自然をいとおしむ大御心(いつくしみのこころ)を大切にしながら、やさしくいけられる というこころを込めて 「花がさね」という名前の新花を発表したものです。


「縁の重なりを大事に」
人は人と出会い、あるいは花と出会い、出会うところに御縁が結ばれてお互いがお互いの光輝く何かが生まれます。人も花もそれ自体は小さな存在ですが、重なり結ばれることでみなぎる力が生まれてくるものです。

「花がさねで大切にしていること」
嵯峨天皇が一輪の菊花に託された、平和を願い命を大切にしている慈しむ御心。この宇宙に縁の繋がりが網のように広がっている、そのように花の持つ線、面、色、姿が縁を結んでお互いに引き立て合い、立体を構成しながら新鮮な出会いを楽しみ花に想いを託してゆくこと。
また、空間との出会いなど、花がさねは無限に縁を広げ繋げることができます。

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