いけばな嵯峨御流

4月5日。数寄者で文筆家の、武田好史氏の花宴にお招きいただきました。

嵯峨野二尊院の近くにある観音院様に於いて、花見の趣向で開催された集いにお招きを受けて伺いました。武田さんのインスピレーションにより招かれた著名な10名ほどの方々は、文学者、画家、音楽家、美学者、人形作家、布のアーティスト、数寄者。皆様お互いに初めてお目にかかる方々ばかりでしたが、お話の間を取り持つ武田さんは、めいめいの話の中からキーワードを繋いでいかれて一つの連帯感が生まれ、命、水、美、そういったイメージが心に響く密度の濃い話が繰り広げられていきました。
私は創流千二百年を迎える嵯峨御流の原点についてお話させていただきました。水の大切さ、その流れの連続性が命を育み風景を生む、その美的な表現として嵯峨御流の花態となっている景色いけの事など。そして、嵯峨天皇と空海のお二人により祈りの心を菊花に託し、爾今花を賞ずる者

は之をもって範とすべしと仰った天皇のお心を華道家が連綿と伝え現在に至る事。

日本文化の素晴らしさの根底には、祈りの心がある事を、私自身がさらに強く実感したひと時でした。

 

 

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