いけばな嵯峨御流

2月の花

月刊嵯峨2月号の、門跡猊下のお言葉に添えていけた作品です。

猊下のお言葉は「心地光明」
煩悩の私利私欲から脱却し、物事を正しく判断できる大きく清らかな心、光輝く仏さまの心を表わすものです。と述べられています。
欲を払い、心を研ぎ澄ませて心地光明の境地を目指す。
その心を、花に託しました。

この花は、蘭愛好家の方が大切に育てられている蘭の原種の一つ「パフィオペディルム・フィリピネンセ」です。姿、表情、スパイラルの花弁に心がときめく素敵な花を頂戴しましたので、バレンタインでもある二月号の作品としました。

コメントには、祖父辻井弘洲の遺語を引用しました。その全文をご紹介します。

花は生きている

花から話しかけられることもあれば花と語りあうこともできる

花を生けるとは花のもつもっとも美しい和合の姿を見いだすことである

花は心から喜びの表情を、あらわして生けられる

花の生命は限りなくこの世の果ての果てにまでも生かされつづくものである

格に入って格を外れ心のまなこをみひらいてはなのこえをきく

それは神佛とも語りあえる平和な楽しい世界である

 

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