いけばな嵯峨御流

華務長の部屋

いけばな嵯峨御流 華務長
華道家

辻井ミカ

Profile

辻󠄀井ミカ先生は、祖父・父の跡を継ぎ昭和43年より嵯峨御流に入門され、平成2年派遣講師となり本格的に華道家としての活動を開始される。

平成8年華道芸術学院教授に任命されたのを始め、華道評議員、華道理事、華道企画推進室副室長等の総司所役職を歴任、平成16年より平成26年3月まで弘友会司所の司所長に就任される。

そして平成26年4月1日より華道総司所華務長に就任。
現在、日本いけばな芸術協会常任理事、大正大学客員教授を務められる。

華務長からのお知らせ

日本いけばな芸術北海道展 後期の作品をご紹介します

9月8日から13日まで、札幌市内の東急百貨店で開催された、日本いけばな芸術北海道展。

後期は伺えませんでしたが、嵯峨御流後期出瓶3名(有馬実佐甫、大野正峰、小池浩甫)の先生方の作品写真を送って頂き増したので、ご紹介いたします。

 

嵯峨御流は、全国に109の司所があり、日本全国で嵯峨御流の先生方が、活躍して下さっています。北海道にも北海道司所という、しっかりとした拠点があり、今回の日本いけばな芸術北海道展に7名もの方が力作を出瓶して下さいました事を、とても誇らしく思います。

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有馬実佐甫

 
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大野正峰

 
 
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小池浩甫

 

9月17日。龍村平蔵社長様とのトークショー

高島屋大阪店7階催場での、龍村織物と嵯峨御流のコラボレーション。豪華な錦の織物や復元された貴重な古代裂名物裂には、一つ一つにストーリーがあります。

 

さて、9月17日には、四代平蔵社長襲名10周年記念特別企画として、龍村平蔵社長様との約45分間のトークショーが行われました。その中で、20分間デモンストレーションをさせて頂きました。私は、心からの祝意を込めて、文人華「鳳瑞平安」をいけました。この題意は、君子が出現するとき、鳳凰が現れ、梧桐に棲み、竹の実を食べ、醴泉の水を飲むという中国の故事によるものです。鳳凰が棲むという桐、「平安」の異名を持つ竹、そして薔薇の花を添えました。薔薇の異名は「長春」、繁栄が長く続くとの意をこめて。色は、君子の色である黄色を選びました。竹は、金明孟宗竹のイメージで作られた「竹庭錦」に因み、金明竹を使いました。

 

もう一作は、名物裂「大鶏頭金蘭」に因み、手付き籠花器に、葉鶏頭、鶏頭、薄。

 

いけ上がった作品を見て頂きながらの、平蔵社長様とのトークショーでは、とっても大勢のお客様がお見えになられ、ご用意の椅子はすぐに満席となり、沢山の方々が立ってご覧頂く事になりました。社長様から大鶏頭金蘭の解説などを伺えて、時間はあっという間に過ぎ、皆様からは、もっともっと、社長様のお話を伺いたかったとの声しきりでした。

 

龍村織物HPにも掲載されています。

 http://blog.livedoor.jp/tbo3251/archives/52146279.html?utm_source=20160920-fb-10thtalk&utm_medium=20160920-fb-10thtalk&utm_term=20160920-fb-10thtalk&utm_content=20160920-fb-10thtalk&utm_campaign=20160920-fb-10thtalk

  
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龍村美術織物展 ~嵯峨御流競演「花・織・美」~高島屋大阪店と、高島屋横浜展で、始まりました!

9月14日から19日まで横浜で。

9月15日から20日まで大阪なんばで。

龍村美術織物様と嵯峨御流のコラボレーションが始まりました。

 

9月15日に、門跡猊下、内局様とご一緒させていただき、大阪なんば高島屋7階催会場を拝見しました。

挿花は阪南和歌山地区連絡協議会が担当して下さり、御所車、花衣桁、龍頭鷁首、また、会場入口真正面には、4代平蔵社長が考案された「竹庭錦」の帯の両脇に、庭湖の景と十二律管が飾られています。丁度、今日は仲秋の名月。旧嵯峨御所大覚寺では観月の夕べが開催される日でもあり、庭湖の景に満月が映り込んでいるかのようにも思えて風流でした。

 

龍村織物の中でも、高島屋ブランドの龍村錦帯は、絢爛豪華なシリーズです。

高島屋さん、ならではの華やかな帯とタペストリーと、嵯峨の花の出会い、皆様もきっとお楽しみ頂けると思います。

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JR嵯峨嵐山駅。改札脇に、嵯峨御流のいけばながいつも飾られています。

JR嵯峨嵐山駅の改札脇に、嵯峨御流のいけばなが飾られています。

京都嵯峨芸術大学の華道授業履修生がいけ、休暇中は担当講師の先生方がいけて下さっています。7月~9月の作品を、前を通るたびに撮影しましたので、ご紹介致します。

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平成28年9月11日 華道総司所「初心者対象講座」~わかりやすいいけばな~のご報告

9月11日、京都はまだまだ残暑厳しい中、2回目の開催となる今回も定員一杯の50名の受講生の方々と、お付き添いの親先生方が華道芸術学院にお越しくださいました。

 

まず、大覚寺の寺内拝観です。僧侶の方から、旧嵯峨御所の歴史をわかりやすく楽しく解説して頂きながら境内をまわります。大沢池については私がお話をさせていただきました。「庭湖」といわれる大沢池は、現存最古の林泉で、華道嵯峨御流の原点です。平安時代、嵯峨天皇様が菊花にこめられた自然への想いと、命の尊さ、平和を願う心が、私ども嵯峨御流の始まりです。この場所で、実際に嵯峨天皇様と空海様がお話しになった 大沢池を実際に見て感じて、心に焼き付けて頂きたかったからです。

拝観終了後、教室に戻ってデモンストレーションを3作見て頂きました。

「庭湖の景」今見てきたばかりの大沢池の風景。日本現存最古の林泉として名勝指定されている場所で、1200年ずっと変わらずここにある風景です。

「生花 錦生け」秋の花々を9種とりあわせて、華やかな錦織のように。この花で、秋の風を感じて頂きたいという想いでいけました。「朝鮮槇の生花」午後の実技でいけるイメージをつかんで頂けますように。

 

昼食は、寺内の食堂で「お饂飩」を召しあがっていただきました。毎月1のつく日は写経日で、お写経に来られ方々に振舞われるものです。こうした体験を通じて、華道総司所が大覚寺の中にあり、日常的に僧侶の方や修行中の伝灯学院生の皆様とすぐ近くで接する場だということが感じでいただけると思います。いけばなだけでなく、日本の伝統文化の原点に触れる機会でもあります。

 

午後、全員の実技は朝鮮槇の生花です。私と、田中喜久甫いけばな文化綜合研究所所長、枡中柚紀甫主任教授が担当致しました。寸渡に配り木をかけるところからの実習で、一つ一つの行程を説明しながら 皆で同時にいけていきました。受講生の方々は、大変熱心に講義を聞かれ、最後まで集中力を欠く事なく真摯に学ばれました。その姿に、私共のほうが心を打たれました。全員が生花をしっかりといけあげられ、目を輝かせて楽しかったですと仰った姿をとても嬉しく感じました。

 

皆様には、これからも親先生のもとで大いに学び、楽しみ、次は自分が人にその喜びを伝える指導者を目指してほしいと思いました。

今日の授業に付き添い、一日見守って下さった親先生方にも、心から感謝申し上げます。

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JALの機内誌に「大覚寺 観月の夕べ」が紹介されています。

9月8日。北海道からの帰り、ふと手に取ったJAL機内誌に、大覚寺観月の夕べが紹介されていました。
今年は、9月15日(木)から17日(土)まで。15日は、仲秋となります。
元、嵯峨天皇の離宮「嵯峨院」大覚寺のお月見は、月を見上げるのではなく、大沢池に映った月を龍頭鷁首の船や観月台から見下ろす、という風流なもの。秋の嵯峨野へ、いらしてください。

 

日時: 平成28年9月15日(木・中秋)~9月17日(土)
17時から21時まで。
詳細は下記URLをご覧ください。
https://www.daikakuji.or.jp/event_season_autumn/#season_05

 

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「嵯峨御流いけばな公開講座」。ファイナルは北海道で。

3年間かけて、全国17の地区連絡協議会で開催していただいた「嵯峨御流いけばな公開講座『華やかな平安文化の薫りをいける』」は、いよいよ次は最終回を迎え、北海道地区連絡協議会が主催して下さいます。

平成29年2月26日(日)、会場は北海道立近代美術館です。今までのすべての公開講座で私は「いけばなで美しい地球を守る」というテーマの講演をしてまいりましたが、来年2月はその集大成の機会でもあると考えています。

景色いけを通じて、一般の方々や若い人達にも、華道芸術と環境問題の接点を見出していただけると思います。広大な北海道のスケール感を表現できれば、と考えています、

 

9月7日、北海道司所の先生にご案内頂き、近代美術館を、服部孝月華道企画推進室長と一緒に下見に伺いました。風格ある建物の中にある劇場が会場となります。公開講座が行われる日には、札幌出身の画家 片岡球子展が開催されるようです。

 

皆様も、冬の北海道旅行を兼ねて、公開講座に参加なさいませんか?

 

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9月8日、日本いけばな芸術北海道展を拝見しました

9月8日から13日まで、札幌市内の東急百貨店で開催されている、日本いけばな芸術北海道展を拝見しました。朝9時に名誉総裁常陸宮妃殿下ご臨席のもとテープカットが行われ、前期展が始まりました。嵯峨御流からは、前期4名(佐々木祥甫、古屋嘉秀、福美保甫、新沼道甫)、後期3名(有馬実佐甫、大野正峰、小池浩甫)の先生方が出瓶されます。

 

会場には、特別企画として小樽ガラス作家とのコラボレーションコーナーが設けられたり、会員席では北海道の”道の花”であるハマナスを花材に使われた作品がいくつもあり、北海道らしい雰囲気の華展でした。

 

写真でご紹介するのは、前期ご出瓶の4名の先生方の作品です。

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佐々木祥甫 茶の木、菊

 
 
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新沼道甫

 
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古屋嘉秀

 
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福美保甫

 

秋の野を、景色いけでいける。

嵯峨御流の「景色いけ七景」は、山から海までの風景を、「連続した水の流れにより生まれるもの」という考えのもと、水の流れにそって生まれる7つの風景を水の取り方にわけて表現しています。

水の連続性が生み出す自然風景に加え、さらに人が関わりを持つことから生まれる美しい風景は、その風景と接するたびに、私たちにそのいずれもが人にとって日々における勇気と元気の源となるエネルギーを与えてくれます。「景色いけ七景」は、そんな風景を花で表現し、見る人に自然を愛おしく思う心を育む役割を担っているものだと思うのです。

 

この作品は、七景の一つ「野辺の景」です。

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初めて「花いけバトル」 予選を見学。

8月25日 花いけバトル予選会場である、京都市花き地方卸売市場京都生花(株)の、せり場を訪れました。

【花いけバトルin東寺】については、ホームページをご覧ください。

「花いけバトル」ホームページ

http://hanaikebattle.com

 

私は、初めて花いけバトルを拝見したのですが、5分間でいけるという決まりがあり、しかも花材や花器は当日でないとわからないというルールがあるようです。

 

今回は、東寺で行われる花いけバトルの出場者を決める予選です。25人の挑戦者が、二人ずついけて審査を受けます。挑戦者の皆様の集中力、瞬発力、直感力、に圧倒され、見ていてドキドキワクワクでした。

 

そして大人に混じって、6歳の少年が出場。子供とはいえ、花に向かう気持ちは、少しも周りの大人に、負けていないのです。自分の背丈より大きな花材を前に、堂々と花を選び いける姿を見て、感動しました。

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