いけばな嵯峨御流

華務長の部屋

いけばな嵯峨御流 華務長
華道家

辻井ミカ

Profile

辻󠄀井ミカ先生は、祖父・父の跡を継ぎ昭和43年より嵯峨御流に入門され、平成2年派遣講師となり本格的に華道家としての活動を開始される。

平成8年華道芸術学院教授に任命されたのを始め、華道評議員、華道理事、華道企画推進室副室長等の総司所役職を歴任、平成16年より平成26年3月まで弘友会司所の司所長に就任される。

そして平成26年4月1日より華道総司所華務長に就任。
現在、日本いけばな芸術協会常任理事、大正大学客員教授を務められる。

華務長からのお知らせ

平成30年2月7日「富士」

本日、東京国際フォーラムで開催される「公益財団法人日本いけばな芸術協会」理事会に出席します。

今年の大きな事業としては、
東部では、5月24日(木)〜27日(日)「日本いけばな芸術特別企画in彩の国」が埼玉市の埼玉会館で開催されます。
西部では、10月3日(水)〜8日(月)、「第51回日本いけばな芸術展」が大阪なんば高島屋で開催されます。

どちらの展覧会にも、嵯峨御流はわたくしも含めて参加出品します。
お近くの方はせひお立ち寄りください。

今日新幹線から見た というより拝んだ という言葉がふさわしい「富士」は、威厳に満ちていました。

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2月5日。タンポポ@大沢池畔

立春大吉。
今年初めてタンポポが咲いているのを見つけました。最盛期は3月から5月頃
。今日からは日一日と暖かさが増して行く事を、タンポポが語っているように感じました。

2月3日。大覚寺星まつり節分会に参拝しました。

四季の変わり目の立春、立夏、立秋、立冬の前日は、季節を分ける日、すなわち節分と呼ばれます。それぞれ意味深い行事があったようですが、立春の前日の節分は節切りの暦の中では大晦日に当たるため最も大切な日とされています。
大覚寺では節分の午前十時に、寒いがゆえに清らかに感じられる心経前殿において、星まつり節分会が執り行われました。星まつりを供養する特別な法会は、響き渡る声明の前賛にはじまり、徐々に荘厳さが際立ってまいります。法会は大般若経転読法会といわれて、六百巻ものお経をまとめた経本を、大勢の僧侶の方が大声で早めくり早読みがなされ、その際には経本を机に打ちつけるバシン!という音がお堂にこだまして、身も心も清々しさに満たされます。
続いて、僧侶の方々、年男年女さんによる豆まきには、俳優の井浦新さんも特別参加され、大いに盛り上がりました。
最後に、「二月三日の法会は、密教ではその年の主な星曜や各個人の生まれ年などの、運命を司る『星』を供養し、世界と個人に一年間の幸福を願うのである」と、教務部長である竹原善生様のお話を伺いました。
私は以前に、ある方から、「意志とは運命を塗り変える創造活動である」という名言を承り、心にいつも留めております。人々の真摯な祈りは響となって人の心の中に意志を宿し、運命を塗り変える力を生み出すのだ!と実感しました。
戊戌の歳の立春を迎え、今秋の「嵯峨天皇勅封般若心経ご開封記念行事」及び嵯峨天皇様の御心を花で継承する「嵯峨御流創流千二百年記念行事」の遂行が、皆様にとって明るく良い事をもたらしてくれる結果につながるよう、私は全身全霊を尽くしていく決心を更に強く致しました。

 

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2月の花

月刊嵯峨2月号の、門跡猊下のお言葉に添えていけた作品です。

猊下のお言葉は「心地光明」
煩悩の私利私欲から脱却し、物事を正しく判断できる大きく清らかな心、光輝く仏さまの心を表わすものです。と述べられています。
欲を払い、心を研ぎ澄ませて心地光明の境地を目指す。
その心を、花に託しました。

この花は、蘭愛好家の方が大切に育てられている蘭の原種の一つ「パフィオペディルム・フィリピネンセ」です。姿、表情、スパイラルの花弁に心がときめく素敵な花を頂戴しましたので、バレンタインでもある二月号の作品としました。

コメントには、祖父辻井弘洲の遺語を引用しました。その全文をご紹介します。

花は生きている

花から話しかけられることもあれば花と語りあうこともできる

花を生けるとは花のもつもっとも美しい和合の姿を見いだすことである

花は心から喜びの表情を、あらわして生けられる

花の生命は限りなくこの世の果ての果てにまでも生かされつづくものである

格に入って格を外れ心のまなこをみひらいてはなのこえをきく

それは神佛とも語りあえる平和な楽しい世界である

 

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1月31日。JR京都駅新幹線コンコース改札内で、京都名流いけばな展を拝見しました。

京都名流いけばな展が、JR京都駅の新幹線コンコース改札内にて開催されています。

日程や場所など、詳細は公式ホームページをご覧下さい。
http://www.kyokanko.or.jp/huyu2016/huyutabi16_07.html#d_02
嵯峨御流の作品が2月4日まで展示されています。駅でJRの入場券を購入されれば、コンコースに入れますので、ぜひお立ち寄り下さい。

 

1月28日。嵯峨御流華道京都司所 新年師範総会

先週来の寒波の余波で寒い日となりました1月28日、司所創立90年を迎えようとされている京都司所の、恒例の新年師範総会が新都ホテルで開催されました。私は華道総司所からの出向で、師範許状授与式を務めさせて頂きました。
式典の始めに、舞台上の御題「語」の花器を組み合わせた作品に、昨年誕生した7名の師範の皆様がオンシジウムの花を添えられ華やかな幕開けでした。
司所長村山栄甫先生のご挨拶では、新師範に対する期待と司所員への感謝のお言葉、そして今年の戊戌開封と嵯峨御流創流1200年のことが話されました。私も皆様にご挨拶させて頂き、嵯峨御流にとっても今年は御勝縁が重なるおめでたい歳であることなどお話ししました。
そして、今年度講師の村田眞智甫先生・藤岡美津甫先生による「そわか」を用いての「不二の花」「空相の花」のデモンストレーションが披露され、祝宴となりました。
新師範を囲む司所員皆様の、晴れやかな笑顔にあふれた、素晴らしい新年の集いでございました。

こうした節目を晴れやかな式典で祝う事は、その日の高揚した感覚とともに生涯の思い出となって残り、励みとなる大切なことだと感じました。
いけばなの道を極めていく事は楽しく喜び多い事です。そして嵯峨の花の中にある思想を学ぶ事で、日本伝統文化の根幹をも理解できるようになっていく事でしょう。道を共に歩む友人や先輩は一生の友となり、支え励まして下さる、かけがえのない宝物です。

 

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平成30年1月5日、新年拝賀式が執り行われました。ホテルグランヴィア京都にて.

真言宗大覚寺派宗務庁、旧嵯峨御所大本山大覚寺、嵯峨御流華道総司所の新年拝
賀式が、晴表式晴裏式 ともホテルグランヴィア京都にて行われました。
晴表式では、黒沢全紹門跡猊下御導師のもと、献華式が行われ、西村強甫理事と
田中喜久甫理事による一対の若松が献じられました。
献華従者は、小川秀水、立川紗智甫・枡中柚紀甫・奥秋富甫の4名の主任教授の
先生方 。 供華侍者は全国から志願された、准皆伝以上の方々がつとめられました。
供華侍者の初いけ指導は、岡田芳和理事、村上巨樹理事。「敬白文捧読」を岡田
脩克副総裁が読み上げられ、続いて門跡猊下に、伊勢俊雄宗務総長、華務長辻井
より新年のご挨拶を申し上げる「賀詞奏上」。
門跡猊下から「お口祝いの儀」。
晴裏式は、森本武京都嵯峨芸術大学学長による乾杯発声で始まりました。
今年、360名余りの参会者が見守られる中、戊戌のご勝縁を記念する新花「花が
さね」が発表されました。
つづく楽しい祝宴の中で、初いけを供華した侍者の皆様のご紹介や、お楽しみ抽
選会が行われ華やかで賑やかなひと時でした。

 

1月25日。御修法御成満記念 真言宗長者に、黒沢全紹門跡猊下がご就任されました。

昨夜来の寒波により、大覚寺は雪に閉ざされ、それはまた格別の厳かな風景です。
本日1月25日、御修法御成満記念 真言宗長者に、黒沢全紹門跡猊下がご就任あそばされました。長者の象徴として朱色の杖をこれから一年間お持ちになります。また近い内に、お杖をお持ちのお姿にお目にかかりましたら、記念のお写真を撮らせて頂こうと思います。
後七日御修法は、1月8日から14日まで東寺で行われる、玉体安穏と万民豊楽を祈られる、真言宗の最高厳儀です。

「ふくしまサクラモリプロジェクト」大覚寺に福島の桜が植樹されました。

平成29年12月15日。大覚寺に、福島から送られてきた桜を、境内に植える、「ふくしまサクラモリプロジェクト」が行われました。
京都市長様、嵯峨小学校校長先生と5年生全員、同志社大学学長様、嵯峨美術大学学長様、大覚寺門跡猊下、大覚寺執行長様、いけばな嵯峨御流の執行部、そしてカメラマンとして参加された俳優の井浦新様などでセレモニーを行い、福島を応援するメッセージをパネルにしたため、大沢池のほとりに植樹しました。
福島の事は忘れない!一緒に頑張りましょう!参加した一人一人が桜に込めた思いとともに木が根付いて花開く事を念じました。

 

1月18日。いけばなインターナショナル2018新年会において、嵯峨御流が、デモンストレーションを致しました。~④~

○四作目:新花「花がさね」
嵯峨天皇様と弘法大師のご縁。
大覚寺と嵯峨御流が1200年となるご縁、このご勝縁を記念して今年嵯峨御流が発表した新花「花がさね」を、今年のお題花器「語」を3個用いていけました。花と花、人と花、花と空間など、無限に広がるご縁の重なりを表現。
花材は、お菊の松、牡丹。

○お迎え花:景色いけ新山の景。
水の誕生する風景で新年を寿ぐ気持ちで。命の根源である水の流れが、途絶えることなく連綿と流れつづけることが命を育むみ、命は繋がって存在していることを、新玉の年の初めにいけばなに託して表現した。
花材は、貝塚伊吹、古木、薩摩杉、福寿草、座禅草。

この度のI.I.新年会では、多くの方々のお力を頂きましたことに、深く心から感謝申し上げます。

I.I.歴代会長様はじめ役員の皆様、そして昨年の世界大会でもお出会いできた沢山のI.I.会員の皆様のご厚情に感謝。
I.I.と私ども嵯峨御流のご縁、私自身が今の時代に私が生まれあわせた不思議なご縁、皆様の激励のお気持ち、そして名誉総裁の畏れ多い有難いお言葉とお心遣い、すべての素晴らしいご縁が結ばれて、皆様の温かいお見守りの中で新年会のデモンストレーションをさせていただき、感謝の気持ちで一杯でございます。

最後に、嵯峨御流の関東地区連絡協議会・大阪地区連絡協議会のご協力、関東関西の各司所からも沢山の方々がご参加下さり、伊勢俊雄理事長様にもご出席頂き嬉しい事でした。
リハーサルや舞台をスタッフとして助けて下さった皆様、有難うございました。リハーサルに会場をお貸し下さった高野山東京別院様、京都から大きな装置を運んでくださった宮田工務店様、花材を集めてくださった花常様、はな古伝様、花市様。パレスホテル東京の皆様、多くの方のお力のおかげをもちまして、無事に終える事ができました。ここに、深い感謝の気持ちを表します。

このたびのご縁を大切に、人と人の良いご縁がさらに重なり、お互いを輝かせてくれますように、さらなる喜びと幸せをもたらしてくれますように、念じて私も精進を続けてまいる所存です。

<Friendship through flowers>
I.I.が60年余り、大切にしてこられたモットーです。この言葉は、国や言葉を超えてお互いを認め合うこと、そして花も人も皆等しく同じ命をいきる小さな存在だという事を教えてくれます。人と人は、出会い、結ばれて強い絆が生まれエネルギーが湧いてくるものだという事を、I.I.の活動に触れるたびに、役員の皆様の献身的なお働きに接するたびに感じています。
今回も、私どもにいろいろな配慮を頂き、長いご準備に奔走されました皆様、有難うございました。

 

 

 

 

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