いけばな嵯峨御流

華務長の部屋

いけばな嵯峨御流 華務長
華道家

辻井ミカ

Profile

辻󠄀井ミカ先生は、祖父・父の跡を継ぎ昭和43年より嵯峨御流に入門され、平成2年派遣講師となり本格的に華道家としての活動を開始される。

平成8年華道芸術学院教授に任命されたのを始め、華道評議員、華道理事、華道企画推進室副室長等の総司所役職を歴任、平成16年より平成26年3月まで弘友会司所の司所長に就任される。

そして平成26年4月1日より華道総司所華務長に就任。
現在、日本いけばな芸術協会常任理事、大正大学客員教授を務められる。

華務長からのお知らせ

3月14日。 華道芸術学院 本所特Aクラスの野外研修です。

38名の先生方と、京都市内で研修を致しました。皆さまのご人徳のおかげでしょう、素晴らしい快晴の日となり、見るもの聞くもの全てがきらきらと輝いて見えました。
まず、午前中は松栄堂さんでお香のお話と香袋制作体験です。沈香や伽羅の香りに包まれ、ご自分のお好みの香袋を携えて、清らかな気持ちになりました。
お食事は八坂神社の元境内地にある「いもぼう」さん。写真のお多福 の瓦はこのいもぼうさんのお屋根に上がっていたものを撮らせていただきました。午後は、城南宮さんのお庭で梅のお花見です。
八坂さんでも、道中でも、皆様の関心ごとはやはりお花です。木々の新芽や、馥郁とかおる花の香りに心をよせて、「幸せですね!」のお言葉が通い合います。
私は、お花見をしながら、知人のドイツ人の言葉を思い出しました。日本の人は小さな幸せを見つけるのがとてもお上手ですね、と仰っていました。
日々幸せに包まれる術を知っている日本人、素敵です。

 

 

野外研修②

 

最後に、城南宮は、私ども京都に住まいする者にとりましても、方除けの神様として、お引越しや車のお祓いなど、大変身近に感じるお宮です。
さらに、城南宮の御神紋は太陽と月と星を組み合わせた「三光の御神紋」ということから、いけばなで木瓜や薊などの棘のある植物を生花にいける時の心得として、三光の枝を備える、ということが伝書に書かれています。城南宮ではこの御紋は、祭神 神功皇后の御座船の旗印に由来するそうで、昼夜の隔てなく遍く輝きわたる城南宮の方除の御神徳を象徴していると解説書にかかれていました。

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3月10日。嵯峨御流 華道美作司所創立85周年記念華展を拝見しました。

津山市内のアルネ津山4階に於いて開催された華展を拝見しました。

 

会場は、パブリックスペースと繋がるオープンな場所でしたので、地域の方も明るく美しい花々に引き寄せられるように大勢お越しになり、会場は開会すると同時に大変盛況でした。力作の数々からは、それぞれの作者の想いが溢れるように響いてきて、美作司所の皆様の和かな笑顔と笑い声と共に、どの会場にも明るい光が輝いているようでした。

古より、いけばなの展覧会は「花会」と呼ばれたように、人々が花を通じて出会う機会であり、そのようなことを思いつつ、楽しく過ごさせていただきました。

ご紹介する写真は、大勢の人の間を縫って私が撮ったスナップですので、ほかにもたくさんの力作がいけられていたことをご報告しておきます。

 

 

(「月刊嵯峨 通巻1000号特別記念号」より、司所の紹介文を引用させていただきます)

岡山県北の津山地方では、嵯峨御流は大正の初期より盛んで、大正12年に清翠会が結成されました。清翠会は昭和8年まで続き、広い地域では集まるにも困難な時代であったため、昭和8年に津山司所と美作司所に別れました。津山市河面 青瀧寺を事務所としてご住職だった滋澤清甫先生が初代会長に就任され現在は4代目滋澤弘典先生が司所長をつとめられています。

 

2月24日。片桐功敦氏の桜を、ヴァン クリーフ&アーペル 心斎橋店で拝見しました。

詳細はこちらのホームページをご覧下さいませ。久住氏の土の器、片桐氏の桜、圧巻です。
https://storyweb.jp/fashion/25692/

 

いけばな女流選抜作家展。併催ジュニア展の作品をご紹介します。

2月22日から27日まで、前後期に分けて開催されている、産経新聞社主催の「いけばな女流選抜作家展 」併催「ジュニア展」。嵯峨御流ジュニア12名の作品をご紹介します。いずれも力作!です。

いけばな女流選抜作家展。後期展が大丸大阪心斎橋店北館14階にて開催中です。 ~後期嵯峨御流作品~

2月25日から27日まで、嵯峨御流後期作品を、ご紹介します。10時から20時まで。最終日の27日は17時閉場です。

 

いけばな女流選抜作家展。大丸大阪心斎橋店北館14階にて開催中です。 ~前期作品~

2月22日から24日まで、嵯峨御流前期作品を、ご紹介します。後期も是非ご覧下さいませ。

未生流(庵家 )いけばな展が2月23日から25日まで開催され拝見しました。

未生流庵家いけばな展を拝見しました。「花を楽しむ。」のテーマにふさわしく、すばらしい流儀花や現代花が、楽しげに誇らしげに語り合う会場。2月24日17時まで。25日は16時まで。JR芦屋駅北口、ホテル竹園3階。

2月26日まで(京都市)「右京区民美術展」。サンサ右京にて。

(京都市)「右京区民美術展」が、右京区総合庁舎 サンサ右京5階で開催されています。
区民の方々から寄せられた、絵画や書、写真、造形などが部門ごとに審査され、秀作に奨励賞が授与されます。この会場に、右京区からの依頼を受けて、嵯峨美術大学で華道授業を履修している学生有志がお迎え花を挿花しています。
2月24、25日は10時から17時まで。26日は15時閉場です。ぜひご覧下さいませ。

わたくしは、審査員の一人として、審査員席に「不老富貴」と題し、松と牡丹の文人華を、いけております。

 

2月11日。津山司所創立95周年記念華展「梅」を拝見しました。

 

津山市内のアルネ津山7階ベルフォーレ津山に於いて開催された華展を拝見しました。劇場内とホワイエを華展会場として上手くレイアウトされ、オープニングは「特別企画 津軽三味線『華』舞台」の演奏で大いに盛り上がりました。
舞台の一対の御所車、会員の皆様による梅のテーマを中心にいけられた作品の数々は、言葉を超越して、会員の皆様の花を愛し津山司所の歴史に誇りを持ち、さらに花を通じて漲る力を私共に届けて下さいました。

津山には大正年間に嵯峨の研究活動があり旧称 清翠会として華会も行われていたそうです。大正12年に華道総司所により全国の司所組織が整えられ正式に清翠会が司所となり、昭和8年に名称を津山司所とされ現在6代目光岡道寛司所長のもと華道発展に尽くすべく活発な活動をなされておられます。(※月刊嵯峨1000号記念誌より)


嵯峨御流の力は、全国109司所の一つ一つの輝きが合わさった姿です。
司所の力の源は、人。この度の花展でも、皆様の笑顔がとても印象的でした。先輩が築かれたものを積み重ねられ、未来の人が伝承し、時代の風に合わせながら、嵯峨の花態に込められた思想と自然観を、大切に喜びを持って守り伝えて行きたいと、わたくしも思いました。

 

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