5月14日。第43回中日いけばな芸術展後期展を拝見しました。
名古屋 松坂屋で開催された、中日いけばな芸術展後期展を拝見しました。
スナップで撮った嵯峨御流の先生方の作品をご紹介します。残念ながら、前期は拝見できませんでした。
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Profile
辻󠄀井ミカ先生は、祖父・父の跡を継ぎ昭和43年より嵯峨御流に入門され、平成2年派遣講師となり本格的に華道家としての活動を開始される。
平成8年華道芸術学院教授に任命されたのを始め、華道評議員、華道理事、華道企画推進室副室長等の総司所役職を歴任、平成16年より平成26年3月まで弘友会司所の司所長に就任される。
そして平成26年4月1日より華道総司所華務長に就任。
現在、日本いけばな芸術協会常任理事、大正大学客員教授を務められる。
名古屋 松坂屋で開催された、中日いけばな芸術展後期展を拝見しました。
スナップで撮った嵯峨御流の先生方の作品をご紹介します。残念ながら、前期は拝見できませんでした。
5月13日。小雨降る御室・仁和寺は、楓の新緑が一際麗しく際立っていました。
華務長小田美風先生にご案内頂き、お家元 立部祐道様、華務長小田美風様、顧問川井宏雄様をはじめとした作品を拝見させて頂きました。
立夏の候となりました。
新緑の楓の葉には、あらゆる緑が見られて、グラデーションが大変美しいです。
また、タネはプロペラ型で、本当に秋になると飛んで行くとか。
プロペラ型のタネは、葉の小さいイロハカエデは葉の上に、葉の大きめのヤマモミジは葉の下に出るそうです。
私は、12日開会式のテープカットに出席させていただきました。
嵯峨御流会は、今年設立15周年を迎えられ、その間に全国の嵯峨御流正教授以上の有志の方々が会員となり、さまざまな活動を通じて親睦や研鑽を積み重ねてこられました。
活動の一つに、大覚寺正面玄関前の供待に毎週会員の方々が交代で挿花してくださっています。
安 迪先生は中国出身、来日30年の絵・陶・書などの芸術家。日本、海外で芸術活動を展開しておられ、コンクール展でも多数受賞。
この度、西宮市立北口ギャラリーで開催された、教室の生徒さんの作品展を拝見しました。安 迪先生と奥様の成朝霞先生とで、しばし歓談させていただき、絵や篆刻などいろいろなお話を伺いました。
会場にいけられた花の器はすべて安先生の作品です。
東京 虎ノ門のホテルオークラ東京を会場に、18年毎年開催されてきた、白砂伸夫先生プロデュースの、「大使、大使夫人による10カ国のガーデニング」最終回を拝見してまいりました。
10カ国の大使または大使夫人に、白砂先生が直接インタビューされて、それぞれの国と人の特徴を捉えてデザインされたガーデニングです。
<10カ国の、ガーデンはもちろん、各国の食事や伝統、文化にも触れることができる催しで、まるで世界を旅するような感覚で愉しめる国際交流イベント>と謳われているとおり、ホテルオークラ東京 地下のホールは満員の人で大盛況でした。
平成25年4月、大覚寺華道祭において開催された特別企画「美しい地球をいける『8カ国大使夫人の愛した風景』」では、白砂伸夫先生に大変お世話になりました。8カ国の大使夫人に、自国の愛する風景をインタビューして、その風景を景色いけで表現し、嵯峨御流の華道家と一緒に大覚寺宸殿に、実際にいけていただきました。その時の懐かしいお写真も掲載します。
「さまざまな事 おもひ出す 櫻かな」俳聖松尾芭蕉が、故郷の伊賀の国に帰省した時に詠まれた句の言葉をテーマに、伊賀市文化会館において開催されました。
この度の記念華展では、多目的室での展示、および1200名収容の大コンサートホール舞台に6曲屏風4枚(二双)を用いた島台を飾られました。
29日(日)14時から、大コンサートホール舞台において、約1時間のデモンストレーションを私が担当させて頂き、谷田緑甫理事、伊東美知甫教授に助手をして頂いて、「さまざま櫻」をテーマに大きな朱色の行器(ほかい)の花器に、70周年を寿ぎ次世代へ継承するはなむけの心を込めて、数種類の櫻をいけました。
「櫻」の字は、「木」偏に「嬰(みどり)」と書きます。「嬰」は新緑の若葉のような生命感にあふれると同時に守ってあげないといけない存在を意味し、さらに「貝」は財産を意味する字です。すなわち伊賀上野に70年間根付いた嵯峨御流が、人という財産を守り育てて、櫻のようにしっかりと太く広く根を張って、さらに大きな花を咲かせていかれますように、との願いをテーマに込めました。
デモンストレーションで櫻をいけた後、後方の黒幕が開くと、板屋楓を六角吊り籠花器にいけたものが現れる仕掛けで、櫻と楓を融合させて「雲錦」を表しました。
続いて、舞台上に飾られた島台の、拝見の仕方と所作について、少し解説をさせて頂いた後、上野司所の3名の方々と一緒に、拝見の所作を皆様にご覧いただきました。
島台は嵯峨御流初伝に記されている、神殿前の舞楽台や能舞台などに花を飾る時のしつらえであります。神前に献花奉納することが主眼でありますから、花には品格あるもの、名も香りも姿も麗しいものを用い、器には神事に因んだ物など(例えば竹器ならば二柱、浮橋、丸玉垣など)がふさわしく、拝見は上席(神殿前)から左旋に、一作ごとに丁寧に一礼して、順に見廻るのが作法とされています。
このたびの華展には、「勅封般若心経戊戌開封法会」「嵯峨御流創流1200年」の御勝縁を祝って生まれた新花「花がさね」も披露され、華やかで喜びに溢れた、ご盛会の記念華展でございました。益々のご発展を祈念申し上げます。
4月29日(日)に大阪国際交流センターで開催された、いけばなインターナショナル大阪支部フェスティバル(華展)に、私も流派代表作品を出品しました。花材は、タビビトノキの花、板屋楓、芍薬です。
この日、I.I.大阪支部は260名もの留学生にワークショップを開催され、嵯峨御流も5名の先生方にお願いして、約30名を指導していただきました。
大阪支部は、I.I.のモットーである<花を通じての友好>を、様々な形で実践しておられます。この日もオープニングには在阪各国総領事館から領事やご婦人が出席され、終日、花を囲んでの賑やかな国際交流が行われました。
嵯峨御流は、アメリカ合衆国総領事館の作品を担当しました。アメリカのシンボルであるアメリカンドッグウッド(アメリカハナミズキ)を探しましたが、残念ながら今年花が咲き終わってしまいましたので、葉のみのドッグウッドを、会員の方にいけていただきました
神山(こうやま)や 大田の沢のかきつばた ふかきたのみは いろに見ゆらむ
藤原俊成の歌に詠まれた大田の沢は、京都の上賀茂神社の摂社である大田神社の境内にあり、古代より深泥池同様に沼地で、京都盆地が湖だった頃の面影を残すものとして、カキツバタ群落と共に国の天然記念物に指定されています。約2000平方メートルの敷地に約25,000株のカキツバタが自生しているという事です。
今年の一番花が4月23日に咲きました!と
お写真と共に嬉しいお便りを下さった友人のお許しを得て、天然記念物のカキツバタの初花を掲載させていただきます。若緑の葉群れの中に、清楚で凛と咲く紫の花は、古の大宮人の心を虜にした事でしょう。
今も私たち嵯峨御流の人達は、毎年この時期がくると、必ずと言って良いほどお稽古場でカキツバタのお稽古をされると思います。
嵯峨御流華道芸術学院でも、各クラスともこの時期ならではのカキツバタで、様々ないけ方の実技をご指導しています。
カキツバタは、花の伸び具合、葉の備え方により丁寧な季節の違いを表現し、優雅さの中に生の畏敬と自然の叡智を感じながら、しばし時を忘れてカキツバタの葉組に没頭することが出来るのです。
先生から習うことの中に、必ず自然の状態をよく見て下さい、と言われると思います。
この記事をお読みいただいている皆様も、もし京都へ来られたら、5月15日の葵祭に最盛期を迎えるこの大田の沢をご覧いただきたいと思います。
前回の続きです。
この度の式典では黒沢全紹門跡猊下の真言宗長者御就任の象徴として、長者杖が、後七日御修法の別当を勤められた伊勢俊雄宗務総長から奉呈されました。
毎年お正月に、天皇が催される御歌会始めのお題に因んだ花器を嵯峨御流では毎年制作して、お題花として全国108の司所の皆様と共に、いけて言祝いでいます。
今年のお題「語」の花器は、長者杖の、朱色の房の色から連想して作らせていただきました。写真の、向かって左側の器が、平成30年お題花器「語」です。
また、特別挿花で使用された鳳瑞は4月18日から5月14日まで、現在開催中の大覚寺春季名宝展に展示されますので、この記事をお読み頂いている皆様にもぜひご覧頂きたいと思います。
このような幾重にも重なるご勝縁を記念して、鳳瑞の復刻花器が制作され、作者の中村翠嵐先生もお招きして、復刻花器のお披露目がなされました。この器は、ご家庭でもお使いになれるように高さ34cmにつくられており、交趾焼(こうちやき)の権威であられる中村先生により見事で精緻な復刻品です。ご希望の方には、総司所にお申込みいただければ注文制作していただけます。
ご来賓を交えた和やかな祝宴は、新しい執行部の紹介と一本締めて、中締めとなりました。
今秋10月11月の二ヶ月間の、大覚寺心経殿にて勅封般若心経がご開封される期間に、様々な慶祝行事が催されます。華道祭は10月12日から14日までとなります、ぜひ多くのお方に大覚寺へお運びくださいますことを願っております。