高校生のいけたカキツバタ。
かれこれ10年以上お稽古を重ねて、カキツバタをたおやかに美しくいけるほどに成長された、その作品が、ご自分のご両親が経営する嵐山の蕎麦処「いわを」のウィンドウを麗しく飾っている。
私は、カキツバタを撮りたい一心でしたが、ガラスに映り込む、お向かいの天龍寺さんしか撮れていない。。。
でもこのウィンドウの花は、人を素通りさせない魅力がありました。はかなく、奥ゆかしい花は人を惹きつけてやまないのです。
いけばなには、力があります。花に人の想いがこもっているから。その花はたとえ一輪挿しでも、人がいけたら、いけばなになり得ます。
コロナ在宅で最も強く感じたことは、人と人のコミュニケーションと、自分気持ちを明るく保つ事の大切さです。いけばなには、人の心を奮い立たせる力があります。そして、継承されてきたいけばなの文化力を伝えていくのは、私共華道家の使命なのです。
「6月6日はいけばなの日」
(公財)日本いけばな芸術協会が申請をして、令和2年1月6日に正式認可がおりたものです。
以来はじめての6月6日を間もなく迎えようとしております。皆様も、この意義をよく知っていただき、日本固有のいけばなの文化力で、人々が生きていく上で欠かせない活力と希望を人にもたらしていく、様々な活動を皆様とご一緒に考えていきたいと思います。
嵯峨御流は協会所属流派として尽力したいきたいと思います。皆様も、Instagram/Twitter/Facebookやネット華展など、まずは一人一人ができることからご協力頂けましたら幸いです。
協会ホームページでは、だれでも自由にダウンロードできるチラシやバナーなどが載っております。
こちらをご覧下さい↓
新型コロナ拡大防止対策として、一般拝観を中止されていた大覚寺が、この度開門されました!三密を避けて頂くため、一度に境内へ入る人数制限はされていますが。
爽やかな風吹き渡る広々とした大沢池に立ち、変わらない風景の中に、季節の到来を告げる植物の変化があります。その愛らしい新芽や花々を見ながら池畔を巡るうち、気がつけば池を一周していました。
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「大沢門」
大沢門のすぐそばにある、ホタルが見られる有栖川
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「名古曽」蓮の芽が現れてきました。
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「名古曽」蓮の芽が現れてきました。
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睡蓮
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天神島から菊ケ島と庭湖石を見る。蓮の浮葉が見える。
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菊ケ島と庭湖石を、天神島からのぞむ。
コロナ感染拡大防止のため、長く閉ざされていた大覚寺の御門が今日開かれました。
「日常」を当たり前に享受できることのありがたさを痛感しただけに、開門の嬉しさはひとしおです。
出ずる日蕾む花
朝日は出でてますます高く登ろうとし、
蕾は開かんとする。
未来は前途洋洋でありますように。そのためには、一人一人が行動を見直して、社会全体が良くなるように考えて動きましょう。
私共華道家は、心に勇気と活力をもたらしてくれるよう、花で社会にお仕えします。
5月は母の月。 日本いけばな懇話会のFacebookより。
http://ikebana-konnwakai.com/
日本いけばな懇話会のFacebookに、「花の月」の花をいけました。
日本いけばな懇話会は、いけばな文化の確立と研究普及を目指し、志をひとつにする全国の華道家六十六流派八十九名が多方面にわたり活動する集団です。
今年の5月は「母の月」キャンペーンについて。日本いけばな芸術協会の取り組み。
日本いけばな芸術協会の取り組みをご紹介します。
(以下、協会のFacebookから引用)
新型コロナウィルス感染予防を考慮し、今年は母の日前の生花店の店頭が 「三密」の環境になってしまうことを避け、お客様の安全と生花店で働くスタッフの安全というソーシャルディスタンスの問題、そして配送業者にフラワー ギフトが集中し混乱を招く事態を考慮し、「母の日」を 5 月 10 日(通常 母の日は5月第2日曜日)だけでなく、5月の1ヶ月間(5月1日(金) ~31日(日))を通じて、お母さんに感謝の気持ちを伝えようと呼びかけ、5月を「母の月」とすることを日本花き振興協議会が提案しています。当協会も日本花き振興協議会の一員として、この活動を支援したいと考えております。
また、私たち公益財団法人日本いけばな芸術協会は、いけばな普及活動事業として、6月6日は「いけばなの日」とすることを一般社団法人日本記念日協会に申請し、認定されました。「母の月」と 併せ、SNS を通じてPRしていきたいと考えております。ぜひ、ご協力ください。
<参加方法>
Facebook、Twitter、Instagram、流派HP等に母の日をイメージしたご自身の作品を掲載する際に次の#(ハッシュタグ)を付けて投稿してください。
#今年は母の月
#花で言葉を届けよう
#6月6日はいけばなの日
#日本いけばな芸術協会
写真は、わたくしがいけた母の月の花。
母への慕情や尊敬、感謝など様々な想いを込めていけてみました。
また、コロナ感染拡大防止のため、華道芸術学院は休講中で、9月再開を目指しています。
でも、そのコロナでStay homeの間も、ご家庭で月刊『嵯峨』をご覧になりながらお花をいけていただきたいと思い、You Tube動画「いけばな嵯峨御流 母の日。カーネーションを瓶花でいけましょう」を制作しました。
制作時、大覚寺・華道総司所は閉庁中でしたが、最小人数の職員さんが自分でカメラを回して、自分達で動画編集して、、と大変な作業を短期間でして下さいました。職員さんと私の想いは、自粛中の全国の嵯峨御流の皆様やご家族ご友人に、お花で愉快に元気でいて欲しい!今我々でできることをやってみよう!この一心でした。
こちらからYouTubeをご覧頂けます。
一日一華。5月4日「みどりの日」。~マツの緑を守る~
5月4日はみどりの日です。華道芸術学院前の花供養塔の南庭に10年余り前に植樹された<マツクイムシに抵抗性のある「抵抗性マツ」>について少しお話しします。
このマツは、植樹されて以来10年余りの間にすくすくと大きく育ちました。
植樹式は、華道芸術学院教授100名余りが見守る中、当時の理事長黒髪寛延僧正と華務長長谷川喜洲先生、嵯峨御流の指導者である教授の代表者によって2009年6月25日に行われました。当時日本中が、マツクイムシによる深刻なマツ枯れ被害に悩んでいた時期で、大覚寺では最高十数本が一度に枯れた年もありました。
神仏の拠り代ともされてきた松・そして風光明媚な嵯峨野さらには京都の風景にとって命である松・それを今、人の手で守らなくてはならない!こうした思いで、伝統文化に携わる私共いけばな嵯峨御流の教授一同は、京都府が研究開発された、<マツクイムシに抵抗性のある「抵抗性マツ」>を植樹し、松の風景を守るという意識を形にあらわしていく第一歩としたのです。このマツの健やかな成長を見守りつつ、嵯峨野そして京都ひいては日本の風土が美しい松の緑で覆われた風景を取り戻すことのきっかけとなることを願いました。
Stay homeで自粛を続ける日々、嵯峨御流に出入りの花屋さんがわざわざ色とりどりの花を届けに来て下さいました。その気持ちに感動・心が熱くなりました。
今年4月の華道祭が行われていたら、一面桜色に彩られていたこの庭が皆様を楽しませてくださったのですが、、、コロナを収束させて、来年は2年分の華道祭を華々しく行いたいものですね。
百合・シャクヤク・ラクスパー。
「百花の王」「花王」「花神」「富貴花」これらは皆牡丹の別名。中国原産のこの花は、8世紀過ぎから長安の都で大変もてはやされたそうです。
この頃遣唐使で長安の都を訪れた空海もきっとご覧になられたはず。
時 5月2日
場所 辻井家 玄関
花 牡丹
器 ボヘミアンガラス、信楽焼下蕪
時 5月1日
場所 大覚寺 正寝殿
花 紫蘭
器 嵯峨好み「麗」
大覚寺正寝殿の障子腰板絵の兎の絵は、江戸時代の幼い門跡のために渡辺 始興によって描かれたもの。草陰に遊ぶ兎は全部で19羽描かれている。