9月27日。 第56回弘友会司所物故者慰霊祭
秋のお彼岸頃に毎年行われる、弘友会司所物故者慰霊祭。先輩諸精霊が祀られている大覚寺宮墓地まで、大覚寺から歩いて15分ほどの嵯峨野の小道は、いつもこの時期彼岸花が盛りです。
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Profile
辻󠄀井ミカ先生は、祖父・父の跡を継ぎ昭和43年より嵯峨御流に入門され、平成2年派遣講師となり本格的に華道家としての活動を開始される。
平成8年華道芸術学院教授に任命されたのを始め、華道評議員、華道理事、華道企画推進室副室長等の総司所役職を歴任、平成16年より平成26年3月まで弘友会司所の司所長に就任される。
そして平成26年4月1日より華道総司所華務長に就任。
現在、日本いけばな芸術協会常任理事、大正大学客員教授を務められる。
秋のお彼岸頃に毎年行われる、弘友会司所物故者慰霊祭。先輩諸精霊が祀られている大覚寺宮墓地まで、大覚寺から歩いて15分ほどの嵯峨野の小道は、いつもこの時期彼岸花が盛りです。
総司所での講座が始まりました!
専修会や研究科、各種ゼミナールは勢い付いています。今年から始まった「土日専修会」「日曜専修会」も好評です。
私が今年初めて担当する講座は、10月3日開催の「初心者対象講座〜わかりやすいいけばな〜」、嵯峨御流の入門から奥伝までの方ならどなたでも申し込める講座です。親先生が同伴されてもかまわないので、気軽に参加していただきたいと思います。
嵯峨御流の総司所である大覚寺の中を拝観したあと私のデモンストレーションを見てもらい、食堂での昼食をはさんで午後は実技となります。
初めてお見えになる方に、本所を親しく感じていただけるよう、楽しい1日になりますよう願っています。
9月26日。彼岸花が咲き始めました。きっと講座の日は真っ赤に染まる嵯峨野の田園風景をご覧いただける事でしょう。
残暑お見舞い申し上げます。
3月から自粛していた約半年間を振り返って、自分の人生にとっていかにいけばなが大きな支えであるかを痛感しました。Stay homeでも自宅に花をいける楽しみがありましたし。。。
いけばなには、いける喜びに加えて、伝統文化や季節の表現、見立ての遊びなど、一つの花から広く深く学びが広がって、知的好奇心は尽きることがないと思います。また、その感動を人に伝え教える機会があったからこそ、学び続けることができたとも思います。
さて、4月から開催されるはずだった華道総司所での様々な授業が延期されていましたが、いよいよ8月20日を始めとしてスタートしました。
皆様にお会いできて嬉しいと同時に、皆様と一つの場を共有することで自分の心に響いてくる強いチカラを猛烈に感じることができました。
9月からは全国司所での研究会も開始となります。教授・派遣講師は新型コロナウィルスに対する基本的な注意事項を徹底して各司所へ赴きます。
受講される皆様も、ご自身が無理をせず、三密を避けコロナ対策をしっかりとしたうえで、ソーシャルディスタンスを取りながら楽しくいけばなを通じて交流していただきたいと思います。
そして、男女や年齢にかかわらず、どなたにも、喜びと共にライフワークになりうる、いけばなの魅力を再発見して、コロナ後の新しい生活様式において、ご自分もご友人などにお教えする機会を持ってみられてはいかがでしょうか。お家で友人と過ごす時に、器と花々(自分で育てた花も話題になります!)をご用意して、好きなようにいけてみる、「花寄せ」のような遊びなども取り入れて。
写真は、YouTubeでいけ方をご紹介した、蓮の作品です。
7月、熊本県をはじめとして、全国各地に集中豪雨の甚大な被害が発生いたしました。被災された多くの方々に心からのお見舞いを申し上げます。そして、1日も早く被災地が復興されますことを念じております。
平家物語に出てくる、平清盛と白拍子祇王祇女の悲恋の物語を今に伝える祇王寺は、ご縁により現在は旧嵯峨御所大覚寺の塔頭となっています。
華道総司所会員の方は会員書のご提示で年中何度でも拝観させていただけます。
ぜひ青紅葉と苔庭を堪能ならさりに、祇王寺へお運びくださいませ。
7月12日から16日まで、七十二侯は「蓮始開(はすはじめてひらく)」の季節になります。
大覚寺大沢池固有の古代蓮「名古曽」が、小島菊ヶ島のあたりで咲き始めました。1200年余りの時を経ていまなおその姿をとどめる、日本現存最古の庭園池「大沢池 銘『庭湖』」のおおらかな池面に揺れる姿は、格別の趣があります。
コロナのため、京都の祇園祭に今年は山鉾を立てないという事が決まりました。わたくしも、子供の頃から夏には街なかへ出て、「コンチキチン」のお囃子の音と山鉾、そして各家々の美しい屏風や檜扇の花を拝見するのが7月14日〜16日宵山の楽しみでありました。今年は山鉾の姿は見えなくとも、疫病退散を祈る神事は7月いっぱい執り行われますし、また各家々で厄除の願いを込めて檜扇の花が飾られることと思います。
我家の玄関にも、頂戴した真新しい粽をかけさせていただき、床の間に表千家即中斎宗匠賛の長刀鉾の扇と檜扇を飾り、祭月のしつらえが整いました。
扇の賛は「あやかれや 長刀鉾の籤とらず」と書かれています。
山鉾巡行の順番は、籤引できまりますが、くじを引かなくてもあらかじめ順番が決まっている山鉾を「籤とらず」といい、長刀鉾は全ての鉾の先頭に決められているのですね。
月刊「嵯峨」2013年7月号の「いけばな講座」から、檜扇の作品を転載しました。皆様もご参考になさって、夏ならでは、そして厄除の願いを込めて檜扇を飾られてはいかがでしょう。
古代蓮「名古曽」の立ち葉が沢山出ていますので、花ももうすぐあらわれることでしょう。
大覚寺大沢池は、嵯峨天皇のお庭として作庭された、日本現存最古の庭園池です。広々した水面をふきわたる風が、荷葉を揺らしています。
嵯峨御流では、新型コロナウイルス感染症の治療に当たる医療従事者への感謝と感染拡大の早期終息を願って、青い花・青い器など、青をテーマカラーにした作品をいけてInstagramなどで紹介する活動を行なっております。
YouTubeで動画もアップしましたので、ご覧いただけましたら幸いです。
https://www.sagagoryu.gr.jp/post_id_19940/
このブログの作品は、嵯峨好み「そら」を使った、手のひらに乗るくらい小さな作品で「空と海」とテーマをつけてみました。
私達は、コロナで、自由な行き来が出来にくい状態にあります。ですが、感謝の表し方、伝え方はいろいろな方法があると思います。わたくしたち華道家は、心を花に託して表現していきたいと思います。
大覚寺学園 嵯峨美術大学・嵯峨美術短期大学の対面での授業が6月1日から開始となり、8日から華道の授業も始まりました。 待ちに待ったこの日、花屋さんが大事に養っておいてくださった本桜を使った「嵐峡の景」が講師の谷田緑甫先生によっていけられました。よくぞ二ヶ月間、冷蔵庫で生き続けたものです。冷蔵庫から出すとすぐ見事に花開き、柔らかで鮮やかな若葉も出たそうです。はじめての授業のために<満を持して>咲いた、と思いたい。または<念ずれば通ず>なのか!
<奇跡の桜>は、花屋さんの心意気に、講師の感動が加わり、学生の心に花の力が響いたことと思います。
嵯峨美術大学・嵯峨美術短期大学では、10名の嵯峨御流講師が6クラスに分かれてご指導致します。 2年、または4年を通じて段階を経た授業が行われていて、2年卒業時には師範の許状、また4年卒業時には希望者には正教授の階級が授与されます。そして毎年秋に行われる学園祭で、学生華道展が開催されるのです。