いけばな嵯峨御流

華務長の部屋

いけばな嵯峨御流 華務長
華道家

辻井ミカ

Profile

辻󠄀井ミカ先生は、祖父・父の跡を継ぎ昭和43年より嵯峨御流に入門され、平成2年派遣講師となり本格的に華道家としての活動を開始される。

平成8年華道芸術学院教授に任命されたのを始め、華道評議員、華道理事、華道企画推進室副室長等の総司所役職を歴任、平成16年より平成26年3月まで弘友会司所の司所長に就任される。

そして平成26年4月1日より華道総司所華務長に就任。
現在、日本いけばな芸術協会常任理事、大正大学客員教授を務められる。

華務長からのお知らせ

東京国立博物館 大覚寺展 夜間開館のお知らせ

2月21日からの後期展示期間は、夜間開館が実施されます。次の日程の9日間は20時まで開館されるということです。
お仕事帰りなどでもお立ち寄りいただけますので、ぜひお誘い合わせ訪れてくださいませ。
2月
21日(金)、22日(土)、23日(日祝)、28日(金)、
3月
1日(土)、7日(金)、8日(土)、14日(金)、15日(土)
 
そして、2月6日に今上天皇陛下、皇后陛下、愛子さまが大覚寺展をご覧になられましたとのニュースがテレビやインターネットで放映されました。
国博の中の平成館のお玄関で、山川龍舟門跡猊下もお出迎えされているお姿が映像で拝見できました。
 

「ハ仙花いけばな展」を拝見しました

2月8日・9日の両日、京都文化博物館 別館ホールで開催された、「ハ仙花いけばな展」を拝見しました。
ハ仙花は紫陽花の別名でもありますね。
この会は、8名の関西・関東の家元・次期家元の皆様による展覧会です。
両日とも8名の皆様が会場に居て人を迎え談笑される様子は、まさに花会の原点。花で人に会うことこそが華展で大事なことだ、と亡き父が申していた言葉を思い出します。
 
わたくし、作品を拝見する際にあえてお名前を見ずにそれぞれの先生の想いや作風を想像しながら見ました、1作品を除いてすべて作者は想像通り!いずれの作品も語りかけるように力強く表現されていて、とても感動しました。
 
ハ仙花の先生方
大津智永 (都未生流)
岡田広山 (広山流)
佐伯一甫 (未生流(庵家))
塚越応駿 (いけばな松風)
西阪保則 (専慶流)
西村一観 (清泉古流)
藤原素朝 (梶井宮御流)
望月義瑄 (宏道流)

嵯峨美術大学 嵯峨美術短期大学 第53回制作展を拝見して

2月6日、京都京セラ美術館で開催中の制作展を拝見しました。どの作品からも、真摯に自分に向き合い、深く考察を重ねて作品に昇華されたエネルギーが伝わってくるようで、感動と、刺激をたくさんいただきました。中でも、日本画 古画領域の方の、大覚寺の牡丹図を金を背景にして引手までつけて障壁画の体裁にして発表されていた作品に惹かれました。
昭和46年文化財保護法の観点から大覚寺ではお寺が所蔵する障壁画の模写事業に取り組まれていました。その時模本制作に携わられた日本画家のお一人が、嵯峨美大(当時は短期大学)でも教鞭を取られていた林 司馬(はやししめ)先生です。今回拝見した研究発表では、山楽の作品と模本について、林先生の模本の手法や考え方などにも言及されていて興味深いです。
いま、東京国立博物館で開催中の
開創1150年記念 特別展「旧嵯峨御所 大覚寺―百花繚乱 御所ゆかりの絵画―」
において、私自身、東博の学芸員 金井先生の解説などをお聞きし、自分の目で見た山楽の筆致や、迫力、素晴らしさはもちろんのこと模本の作品の素晴らしさにもとても興味が深まっているところです。
東博には、初日内覧会のテープカットには高円宮妃殿下、2月6日には天皇皇后両陛下と愛子さまのご内覧があり、いずれのご内覧でも大変長時間をかけてご覧になられたとお聞きしています。
前期展でのみ拝見できる、第一番目に展示されている嵯峨天皇ご尊像は、天皇様の個人蔵の御物です。このブログをご覧くださっている皆様、ぜひ早めに一度、また後期にもゆっくりともう一度、ご覧になってください。
私は前期2度行きましたが、1日かけてゆっくり拝見したいので、また行きます。今生、これほどの展示は今しかない・好機に恵まれた事に感謝して、とくと拝見したいと思います。図録のそれぞれの専門家による解説と深い考察を読むにつけ、いっそう興味は深まります。吉岡里帆さんのしっとり落ち着いたイヤホンガイドのお声も品格がありとても良いです。

 

嵯峨美術大学・嵯峨美術短期大学
制作展
会場 京都京セラ美術館
2025年2月6日(木)〜 2025年2月9日(日)
10:00~18:00(入場は17:30まで)
※最終日のみ10:00~17:00(入場は16:30まで)

 

開創1150年記念 特別展「旧嵯峨御所 大覚寺―百花繚乱 御所ゆかりの絵画―」
会場 東京国立博物館
   平成館 特別展示室
2025年1月21日(火) ~ 2025年3月16日(日)

 

帝国華道院 いけばな大賞2024年表彰式 1月18日

2024より千羽理芳先生が理事長に就任された一般社団法人帝国華道院主催の、「いけばな大賞2024」の表彰式が1月18日に東京日本橋のロイヤルパークホテルで開催されました。
いけばな大賞は、昭和7年から開催されている歴史ある審査会です。
 
入賞作品はこちらからご覧いただけます。
わたくしはこの日、格花部門の審査員講評をつとめさせていただきました。
2025年は11月下旬の開催となるそうで、募集要項はまだ公開されていませんが、流派、経験、年齢、国籍を問わずどなたでも参加できる公募審査制度の展覧会。ぜひチャレンジしてみられてはいかがでしょうか。

1月17日。第一回「いけばな伝統文化協会」総会

記念すべき事ですので、少し前のことですが記させていただきます。
華道が登録無形文化財に認定され、第一回「いけばな伝統文化協会」総会に出席しました。文化庁長官都倉俊一様から認定書が授与され、続いて文化庁 生活文化創造担当参事官 児玉様による講演を拝聴いたしました。
協会のホームページができましたのでご覧くださいませ。
https://www.dento-ikebana.com/

京都新世代展いけばな展2025

本文嵯峨御流からは2名が出品した「京都新世代展いけばな展2025」。京都新聞ビル地下1階印刷工場で1月30日から2月4日まで開催されました。

井尻智甫

矢野佳甫

1月26日。親和司所創立70周年記念華展「㒯」を拝見しました。

ホテル日航大阪 孔雀の間において、親和司所の記念華展が華やかに開催されました。
この日一日だけの華展のために一年以上前から準備を進められ、練りに練られた構成と立派な花材。ちょうど見頃の花々に迎えられ豊かで幸せな気持ちにさせていただきました。そしてお迎えくださる司所長、役員、司所員の皆様の誇りに満ちた華やかな笑顔に、司所の未来が明るいことを強く感じた次第です。
10時に開会式が執り行われ、司所長のご挨拶と来賓祝辞に続きテープカットで幕が開き、17時閉会までに、大変多くのご来場者で賑わったそうです。

1月26日。名古屋司所新年会でデモンストレーションをいたしました

名鉄グランドホテルで開催された名古屋司所新年会。大覚寺総務部長 岡村光真僧正様から新師範への許状授与式に続き、今年の新歌会始の御題「夢」をテーマにお話とデモンストレーションをいたしました。
作品「宝船」
花材は青竹、蛇の目松、紅梅、蘭(シンビジウム)、海うちわ
 
講演では、
1月22日の歌会始での御歌を改めてご紹介させていただきました。
天皇陛下御製
「旅先に出会ひし子らは語りたる目見(まみ)輝かせ未来の夢を」
皇后雅子様
「三十年(みそとせ)へて君と訪(と)ひたる英国の学び舎(や)に思ふかの日々の夢」

1月23日 伝灯学院生 托鉢の日

1月23・24日は、伝灯学院生の方が寒行として托鉢に出られる日です。出発の時刻になると、大覚寺明智門に内局はじめ職員の方が大勢、合掌してお見送りなさいます。
ちょうど、嵯峨御流沖縄司所の先生から、お庭に春一番に咲いた沖縄寒緋桜が総司所へ贈られていましたものを、職員の方がお玄関におおらかにいけてくださっていた桜を、皆様で愛でて喜びあいました。大覚寺境内の勅使門の外側の庭にも一本の沖縄寒緋桜が植えられていてますが、まだ開花のニュースは聞こえません。
季節は大寒。
でも桜を見ると暖かい風が吹いてくるような幸せな気持ちになります。

東博 大覚寺展の凄さ

東福門院和子(まさこ)の女御御所を飾る襖絵は狩野山楽の代表作の一つ。今回初めて東京へ持ち出されての展示となります。この展示室は一室360度すべて障壁画に包まれるように並べてあり、中央にはゆったり座れるスペースもあり、さらに写真撮影も可能なのです。
また、大覚寺にいかれても普段は非公開の御冠の間を特別に実寸大に再現された部屋も展示されています。
その隣には桐竹の嵯峨蒔絵の本物が、一部飾られています。写真には写せませんので実際博物館に行かれてご覧ください。
 
また、写真はありませんが膝丸と髭切丸の兄弟刀が史上初!並べて展示してあります。清和源氏を代々守ってきた刀、それはそれは美しい。

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