華務長の部屋
いけばな嵯峨御流 華務長
華道家
辻井ミカ
Profile
辻󠄀井ミカ先生は、祖父・父の跡を継ぎ昭和43年より嵯峨御流に入門され、平成2年派遣講師となり本格的に華道家としての活動を開始される。
平成8年華道芸術学院教授に任命されたのを始め、華道評議員、華道理事、華道企画推進室副室長等の総司所役職を歴任、平成16年より平成26年3月まで弘友会司所の司所長に就任される。
そして平成26年4月1日より華道総司所華務長に就任。
現在、日本いけばな芸術協会常任理事、大正大学客員教授を務められる。
華務長からのお知らせ
「ハ仙花いけばな展」を拝見しました
嵯峨美術大学 嵯峨美術短期大学 第53回制作展を拝見して
2月6日、京都京セラ美術館で開催中の制作展を拝見しました。どの作品からも、真摯に自分に向き合い、深く考察を重ねて作品に昇華されたエネルギーが伝わってくるようで、感動と、刺激をたくさんいただきました。中でも、日本画 古画領域の方の、大覚寺の牡丹図を金を背景にして引手までつけて障壁画の体裁にして発表されていた作品に惹かれました。
昭和46年文化財保護法の観点から大覚寺ではお寺が所蔵する障壁画の模写事業に取り組まれていました。その時模本制作に携わられた日本画家のお一人が、嵯峨美大(当時は短期大学)でも教鞭を取られていた林 司馬(はやししめ)先生です。今回拝見した研究発表では、山楽の作品と模本について、林先生の模本の手法や考え方などにも言及されていて興味深いです。
いま、東京国立博物館で開催中の
開創1150年記念 特別展「旧嵯峨御所 大覚寺―百花繚乱 御所ゆかりの絵画―」
において、私自身、東博の学芸員 金井先生の解説などをお聞きし、自分の目で見た山楽の筆致や、迫力、素晴らしさはもちろんのこと模本の作品の素晴らしさにもとても興味が深まっているところです。
東博には、初日内覧会のテープカットには高円宮妃殿下、2月6日には天皇皇后両陛下と愛子さまのご内覧があり、いずれのご内覧でも大変長時間をかけてご覧になられたとお聞きしています。
前期展でのみ拝見できる、第一番目に展示されている嵯峨天皇ご尊像は、天皇様の個人蔵の御物です。このブログをご覧くださっている皆様、ぜひ早めに一度、また後期にもゆっくりともう一度、ご覧になってください。
私は前期2度行きましたが、1日かけてゆっくり拝見したいので、また行きます。今生、これほどの展示は今しかない・好機に恵まれた事に感謝して、とくと拝見したいと思います。図録のそれぞれの専門家による解説と深い考察を読むにつけ、いっそう興味は深まります。吉岡里帆さんのしっとり落ち着いたイヤホンガイドのお声も品格がありとても良いです。
嵯峨美術大学・嵯峨美術短期大学
制作展
会場 京都京セラ美術館
2025年2月6日(木)〜 2025年2月9日(日)
10:00~18:00(入場は17:30まで)
※最終日のみ10:00~17:00(入場は16:30まで)
開創1150年記念 特別展「旧嵯峨御所 大覚寺―百花繚乱 御所ゆかりの絵画―」
会場 東京国立博物館
平成館 特別展示室
2025年1月21日(火) ~ 2025年3月16日(日)
帝国華道院 いけばな大賞2024年表彰式 1月18日
1月17日。第一回「いけばな伝統文化協会」総会
記念すべき事ですので、少し前のことですが記させていただきます。
華道が登録無形文化財に認定され、第一回「いけばな伝統文化協会」総会に出席しました。文化庁長官都倉俊一様から認定書が授与され、続いて文化庁 生活文化創造担当参事官 児玉様による講演を拝聴いたしました。
協会のホームページができましたのでご覧くださいませ。
https://www.dento-ikebana.com/
京都新世代展いけばな展2025
本文嵯峨御流からは2名が出品した「京都新世代展いけばな展2025」。京都新聞ビル地下1階印刷工場で1月30日から2月4日まで開催されました。
1月26日。親和司所創立70周年記念華展「㒯」を拝見しました。
ホテル日航大阪 孔雀の間において、親和司所の記念華展が華やかに開催されました。
この日一日だけの華展のために一年以上前から準備を進められ、練りに練られた構成と立派な花材。ちょうど見頃の花々に迎えられ豊かで幸せな気持ちにさせていただきました。そしてお迎えくださる司所長、役員、司所員の皆様の誇りに満ちた華やかな笑顔に、司所の未来が明るいことを強く感じた次第です。
10時に開会式が執り行われ、司所長のご挨拶と来賓祝辞に続きテープカットで幕が開き、17時閉会までに、大変多くのご来場者で賑わったそうです。
1月26日。名古屋司所新年会でデモンストレーションをいたしました
1月23日 伝灯学院生 托鉢の日
1月23・24日は、伝灯学院生の方が寒行として托鉢に出られる日です。出発の時刻になると、大覚寺明智門に内局はじめ職員の方が大勢、合掌してお見送りなさいます。
ちょうど、嵯峨御流沖縄司所の先生から、お庭に春一番に咲いた沖縄寒緋桜が総司所へ贈られていましたものを、職員の方がお玄関におおらかにいけてくださっていた桜を、皆様で愛でて喜びあいました。大覚寺境内の勅使門の外側の庭にも一本の沖縄寒緋桜が植えられていてますが、まだ開花のニュースは聞こえません。
季節は大寒。
でも桜を見ると暖かい風が吹いてくるような幸せな気持ちになります。