未生流、北摂支部華展を拝見しました。
3月22日、阪急百貨店うめだ本店9階ホールで開催された、未生流の華展を拝見しました。齋頭・肥原碩甫先生、支部長野田八重甫先生に会場でお目にかかれて大変嬉しく存じました。
> ジュニアの作品も展示され、エネルギーに満ちた明るい華展でした。
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Profile
辻󠄀井ミカ先生は、祖父・父の跡を継ぎ昭和43年より嵯峨御流に入門され、平成2年派遣講師となり本格的に華道家としての活動を開始される。
平成8年華道芸術学院教授に任命されたのを始め、華道評議員、華道理事、華道企画推進室副室長等の総司所役職を歴任、平成16年より平成26年3月まで弘友会司所の司所長に就任される。
そして平成26年4月1日より華道総司所華務長に就任。
現在、日本いけばな芸術協会常任理事、大正大学客員教授を務められる。
3月22日、阪急百貨店うめだ本店9階ホールで開催された、未生流の華展を拝見しました。齋頭・肥原碩甫先生、支部長野田八重甫先生に会場でお目にかかれて大変嬉しく存じました。
> ジュニアの作品も展示され、エネルギーに満ちた明るい華展でした。
東京都指定文化財、目黒雅叙園の「百段階段」で、日本いけばな芸術協会所属の中の54流派が週替りで作品を披露されています。趣向を凝らした豪華絢爛な文化財と、いけばなとのコラボレーションともいえる 素晴らしい企画です。本日より、5月17日まで毎週開催され、月曜日はいけかえ日となっており、初日の展示を拝見してまいりました。1階エントランスロビーとエレベーター前の作品は龍生派の作品で、ここだけが撮影可能でした。
嵯峨御流の展示は、4月21日から26日まで「十畝(じっぽ)の間」で行われます。
写真は、美しすぎる3月17日の富士を、新幹線車中から撮影したもの。
百段階段エントランスロビーとエレベーター前の龍生派の作品
この日、大覚寺御影堂では、朝9時から常楽会(じょうらくえ)が行われ、御読経と声明の声が響いていました。
大覚寺に近い清凉寺=釈迦堂では、毎年3月15日に、「嵯峨釈迦堂のお松明式」が行われます。私も含め嵯峨に住む人々が心待ちにしているお祭りで、大文字送り火・鞍馬の火祭と並んぶ京都三大火祭の一つです。
この行事は、お釈迦様を荼毘にしたことが始まりで、境内に立てられた三基の大きいお松明を早生・中生・晩生として火勢によりその年の稲作の豊凶を占うというもの。
本日、夜8時30分に点火された神秘的な炎を拝んできました。ゴオオオと音を立てて一気に燃え崩れ落ちる様は壮観です。
8m程のお松明を巻き縛るのは藤蔓で、縦12か所(うるう年は13か所だそうです)に渦巻状の結び目と,” 天狗鼻”とよばれる突起輪が飾り付けられています。
釈迦堂境内の狂言堂では郷土芸能「嵯峨狂言」も行われ、「羅生門」「土蜘蛛」を見せて頂きました。京都嵯峨芸術大学教授の芳野先生がわかり易く演目の解説をしてくださっていました。
JR姫路駅前の山陽百貨店において、姫路司所90周年記念花展が開催され、3月12日にオープニングセレモニーが行われました。司所長村上巨樹先生のご挨拶、服部精村執行長・華務長・山陽百貨店社長からの祝辞に続いて、テープカットで『花笑爛漫』の華展幕開けとなりました。200名を超す出瓶者の熱意と喜びと笑顔が、会場いっぱいに満ちあふれています。雅な伝承華や心粧華、荘厳華の新型花器「そわか」を使った作品、また御題「本」花器をうまく本棚に納めてアレンジされたコーナーなど、魅力にあふれた華展です。会期中、いけばな体験もされるそうです、華展は3月15日まで開催されます。
華展の模様は地元紙で紹介されました |
2月16日、嵯峨小学校6年生84名全員が、担任の先生に付き添われて大覚寺・華道芸術学院に華道嵯峨御流の体験に来られました。
この様子は嵯峨小学校のHPに掲載されていますのでご覧ください。
http://cms.edu.city.kyoto.jp/weblog/index.php?id=110402&type=2&category_id=4453
そして、このいけばな体験を生かして、卒業制作として学校の廊下を端から端までいけばなで埋め尽くす「嵯峨小学校花校路」を自分達でいけあげられました。
約10年くらい、毎年開催されているので、今年も楽しみに3月6日に拝見して参りました。
写真は、菅沼龍生校長先生、中村貴子教頭先生、6年生担任の3名の先生方です。
「花校路」の隣の部屋には、「嵯峨百人一首『こもれび殿」」という看板が掲げられ、部屋一面に84名の歌かるたが展示されていました。いけばなを体験したことが歌になっている句を、校長先生のお許しを頂いて写真に撮らせて頂きました。でも、どの句も、自分達が体験した<嵯峨の宝>である、伝統文化やかけがえのない美しい自然など、誇りに思う事を素直に歌にしていて感動しました。地域の歴史を知り、自分が関わる風景を愛する気持ちを、いけばなで表現された嵯峨の子供達。これからの人生に、花がもたらす喜びを世界平和に役立ててほしいと思います。
間もなく卒業式を迎えられる6年生の皆さん、ご卒業おめでとうございます!
【嵯峨小学校の校章・校旗の由来】
昭和47年発行の、嵯峨小学校創立100周年記念史「嵯峨小学校百年の歩み(年史)」によると、「嵯峨の地における教育の沿革は、室町時代以前のごく古いことはしばらくおき、江戸後期においては旧嵯峨御所大覚寺が民政、教育の本源であったことを、古記録でうかがうことができる。文化年中に至って、初めて大覚寺に学問所が創設され、准三宮瑜伽定院がたいそう儒学を重んじられて、儒官(漢学を教授する役人)野口左門という人に子弟の教育に当らせ、(中略)・・・大覚寺学問所はその後閉されたが、この精神はやがて新学制による嵯峨校に継承された。後年定められた嵯峨校校章の山山の図案も、校旗に表された桐竹の模様も、旧嵯峨御所大覚寺蒔絵の桐と鳳凰竹に由来するものであるという。」とあります。明治5年に学制が発布され、嵯峨地域に初めて小学校ができたのがその年8月に開校した「上嵯峨校(後の嵯峨校)」、翌年3月に「嵐山校」だということです。
3/6(金)~3/15(日)まで開催されている京都市の企画です。
http://www.hanatouro.jp/higashiyama/index.html
京都いけばな協会協賛によるいけばなプロムナードに、嵯峨御流の垣花悦甫先生が3月10日まで作品を出されています。
11日からは嵯峨御流から別の方が展示されるそうです。
オランダ・アムステルダム国立美術館が10年間にわたるリニューアル工事を経て、一昨年の2013年にリニューアルオープンされた際に、アジアブースに展示された一対の仁王像の開眼供養のため、大覚寺が招聘を受け、門跡猊下をはじめとして11名の僧侶方と、当時の華務長岡田脩克先生を筆頭に7名の華道家の合計18名がオランダへ行き献花式付開眼供養法会が行われました。アムステルダムでの献花式は、大変荘厳な雰囲気で挙行され、その時の感動は、今もわたくしの心の中に響いて参ります。
この程、10年間のリニューアルのドキュメンタリーフィルムが完成し、その記念として、試写会にオランダ大使館から大覚寺に御招きがありました。
オランダ大使ご夫妻、アムステルダム国立美術館学芸員のメノー・フィツキー氏、ほか多数の御来賓の方々が大使館の居間に集われ、大覚寺から門跡猊下、執行長様、草津部長様そして4名の青年教師会の僧侶の方々が同行されました。大覚寺からのご挨拶の後、いけばな嵯峨御流のデモンストレーションで「野辺の景~アムステルダムの運河の風景~」「桜の生花」をいけてご覧いただきました。
この花に託した想い、それはアムステルダム国立美術館と大覚寺とのご縁に感謝し、オランダと日本の友好が益々深まりますように、そして世界が平和でありますようにとの願いです。
左から、メノー・フィツキー氏、服部精村執行長、黒沢全紹門跡猊下、駐日オランダ王国特命全権大使ラーディンク・ファン・フォレンホーヴェン閣下、(辻井)、ベアトリス S. J. ヴァレー大使夫人、草津栄晋教務部長 | |
桜の生花 | |
景色いけ「アムステルダムの運河の風景」 柳・桃・菜の花・チューリップ・都忘れ・立ち日陰 ほか |
アムステルダム美術館10年間の大規模なリニューアルのドキュメンタリー第2弾DVDの上映会の様子。仁王像も映されている。
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アムステルダム国立美術館・献花式付開眼供養に関する、2013年当時の新聞記事をご紹介します。
朝日新聞デジタル版2013年 10月14日の記事より
【アムステルダム=野島淳】
レンブラントの「夜警」などで知られるオランダのアムステルダム国立美術館で2013年10月13日、2体の仁王像の開眼供養式が開かれた。仁王像は同美術館の目玉展示の一つ。京都・大覚寺の僧侶ら18人が日本から招かれ、真新しい近代的な白壁の展示室に般若心経の読経が響いた。 仁王像は同美術館が今年4月、10年に及ぶ改装工事を経て再オープンした際、京都から取り寄せた。像はもともと島根県の岩屋寺という寺に置かれていたが、すでに廃寺になっている。
同美術館の学芸員メノー・フィツキーさんが跡を訪ねると、仁王像のない門だけが残され、「悲しかった」。仏像を安置する際の開眼供養を営むことで、美術館を仁王像の「新しい我が家に」との思いを込めた。フィツキーさんは「今日は仁王像の表情が少しにこやかに見えます」と笑顔で話した。
西洋の美術館では穏やかな表情の仏像の展示が多く、力強く勇ましい仁王像は珍しいといい、同美術館で人気だ。
産経新聞社主催、いけばな女性作家展が大丸大阪心斎橋店本館7階会場において開催されました。
テーマは「花の輪」。26流派から大作席・中作席 併せて34花席の中で、嵯峨御流からは、大作席2席、中作席1席が出瓶しました。
作品写真は自分で撮ったものや、知人が撮ったものを掲載いたします。
前期5番 |
後期5番 |
前期22番 |
後期22番
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前期23番
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5番花席
前期 佐々木桂甫・中村敏月・中筋広甫・中崎江里甫
後期 小倉美知甫・後藤惠子・小山恵甫・沖タカ甫
22番花席
代表出瓶者 本田博甫
前期 本田博甫・安田美代甫・船越幸甫・不破昌甫・藤原由美甫・三笠孝甫
後期 本田博甫・吉村睦甫・稲垣麻佐甫・岡山絵理甫・林 真美甫・横田佳甫
23番花席
代表出瓶者 辻井ミカ
前期 辻井ミカ・山田宏甫・槇 信甫・辰巳順甫・春木笑甫・森田沙千甫
後期 辻井ミカ・伊東美知甫・中井元甫・ 髙砂由利甫・津国瑞甫
岸和田市立「浪切(なみきり)ホール」にて、いけばな公開講座「華やかな平安文化の薫りをいける」が開催されました。前日からリハーサルに伺いましたので、岸和田城もお堀越しに拝見し、だんじりのお話なども伺えて、嬉しい事でした。
当日は、13時から開演。副総裁もお出まし下さり、盛大な幕開けとなりました。
阪南和歌山地区連絡協議会8司所の司所長紹介、運営委員長 立川紗智甫先生ご挨拶、副総裁 岡田脩克先生ご挨拶、講師の紹介として私と村上巨樹理事をご紹介頂きました。
プログラムは、
第一部 講演「いけばなで美しい地球を守る」
第二部 デモンストレーション
「嵐峡の景」「五重切」「五管筒『初霞』」「創作花『熊野曼荼羅』」
すべて桜が主花材です。嵐山の嵐峡の風景をいけたあと、生花「五重切」と「寄せ筒」に本桜をいけ、最後に金色の壁面に見事な枝垂れ桜を用いた大作をいけました。
村上巨樹理事と呼吸を合わせながら一作一作を作り上げていき、最終的には舞台全体が、桜で描く熊野曼荼羅となるように制作いたしました。
舞台は、幅10m以上もありましたので、創作花の壁面作品は少し大きくいけることにしました。写真の3枚の板の後ろに、同じ板が2枚忍ばせてあります。
その板と板の間に立てた脚立にお2人の地区の先生がずっと入っていて、デモンストレーションでは前から渡した枝をさっと受け取って、まるで前の人がいけているかのように連携良く次々と留めつけて下さいました。このように、舞台では、見えている部分だけではなく、バックヤードに居て、挿ける人と同じ気持ちでスタンバイして下さる全員の気持ちが一つになっていることがとても大切なのです。その気持ちがないと、今回のような大作を、舞台でいけることはできません。
前日から、またそれ以前にもこの企画の為にご尽力いただいた地区の先生方に心から感謝申し上げます。
2月28日、平安神宮 額殿で開催される 恒例の奉献花展を見せていただきました。
嵯峨御流の凛々しい作品がいけられており、大変嬉しく誇らしい思いです。
写真は、前司所長、現司所長、御重役の先生とともに。