10月14日。アメリカ合衆国 国立 盆栽盆景園 創立40周年記念レセプションに参
国立樹木園(National Arboretum)の中にある、国立盆栽盆景園の創立40周年レセプションに、Bruce Wilson先生と伺いました。夜6時からの催しでしたが、首都ワシントン名物の大渋滞に巻き込まれ、遅れて到着。
ここには、皇族ご一族の盆栽をはじめとして貴重な盆栽が見事に育てられています。わたくしは、米国盆栽財団があることを初めて知りました。
会場で、素晴らしい水石などを拝見し、レセプションでは、在アメリカ合衆国日本国大使館特命全権公使 尾池厚之様、二等書記官 川名洋介様にご挨拶させて頂きました。尾池様は歴史に大変御造詣が深くおありで、嵯峨天皇様の事に興味がありますとお話になられました。また、川名洋介様は、明日のデモンストレーションには、奥様とご一緒にご出席、また明後日の景色いけワークショップには、奥様がご参加下さると伺の事を伺い、大変光栄に思いました。
また、一般財団法人日本盆栽協会の鈴木様ともご挨拶させていただきました。鈴木様は、毎年京都市のみやこメッセで開催されている盆栽展の企画をされておられる方だという事がわかり、お話が弾みました。
国立樹木園は、入口から中を見渡しただけですが、環境の改善に尽くすことを目的に、1927年に農務省の研究教育機関として設立された広大な樹木園です。改めて機会を作って訪れてみたいところです。
盆栽博物館に向かう前に、ホテル前でのスナップ。 向かって右から、Bruce Wilson先生、日本でBruce先生にお稽古をつけて下さっている島先生、 私。向かって左の3人は、Bruce先生の教え子の大学生で、今回のデモ&ワークの助っ人です
首都ワシントンを代表する川はポトマック川です。D.C.からそれほど遠くないところにある、グレートフォールという場所を見せていただきました。
駐車場から滝に近づくと、いきなり目の前に怒涛のような流れと、荒々しい地層を刻んだ巨岩が現れ、息を飲みました。川の中央にある大きな岩は、「Pet rock」の愛称で呼ばれているそうです。
「ポトマック」の名前の由来は、北米の先住民族の一つ北米先住民族の一部族である、ポーワタンPowhatanが訛ったものだと伺いました。
首都ワシントンに流れ込む、ポトマック川河畔には、
明治45年(1912年)日本から贈られた、東京都荒川の桜が見事に根付き、毎年「全米桜祭り」が 開催されている事で有名です。この桜は、1980年代に荒川の桜が枯れてしまった時に、ポトマック川の桜が日本国へ贈られ、やがて荒川の堤が蘇ったという、麗しい友好のシンボルでもあります。今回お目にかかった米国人の方から、4月のワシントンはピンク色に彩られ、それはそれは美しいのです、と誇らしくお話になるのを伺いながら、私は明日のデモンストレーションには、米国と日本の友好のシンボルである風景を生み出す、ポトマックの河川の流れを、ぜひ舞台でいけて、風景に込められた想いを、皆様と分かち合いたいと思いました。
河畔には、岩を覆うように、ツツジ科の植物のようなものがびっしりと生えています。
そして、岩場の間に紫色の菊のような植物が可憐に咲いています。
ワシントンD.C.に滞在5日目。今日は、朝から花市場に、注文の花材を取りにいきました。市場はハロウィンのかぼちゃが一杯、デモンストレーションやワークショップ「景色いけ」の花材探しです。
午後は、会員の方の大きな庭園で様々な植物を切らせて頂きました。
終日、会員の方にお世話になりながら準備に没頭しました。いよいよ明後日15日に、Sheraton Reston Hotelで行われます。
I.I.WashingtonD.C.資料担当役員の方が、祖父弘洲と父博州が日米修好通商百周年を記念して1961年にD.C.の国立自然史博物館でデモンストレーションをした時に、弘洲が支部へ記念の品として贈呈した、雅整体の作品集を見せて下さいました。そして、二人で花材のバラを選んでいる貴重なスナップ写真も。
特に海外では、花材の調達にはとても苦労をします。いけばなで使う木などを売っている花屋さんはほとんどないので、自分で調達しなくてはなりません。といっても、日本から持ち出すのは難しいですし、道端の木を切るわけにはいきませんので、このスナップ写真のように、地元の方のガーデンで切らせてもらうか、または切れる場所を紹介して貰う事になります。おそらく1960年頃は今よりもっと調達は大変だったと思いますが。
私も、今回のデモンストレーションでは、注文した花材を会員の方の車で花市場まで取りに行き、そして木物は、広大なガーデンを持っておられるいけばな愛好家のお宅へ切らせて頂きに行きます。
嵯峨御流ワシントンD.C.支部長のBruce wilson先生は、昨年 I.I. Washington支部長に就任されました。
そのご縁で、I.I.支部創立60周年記念式典にわたくしは招聘を受けることになりました。
でも、さらに奇跡的なご縁のつながりがありました。
祖父弘洲が日米修好通商百周年を記念して、I.I.から招かれて1961年にD.C.の国立自然史博物館でデモンストレーションをした時の新聞記事を、Bruce先生から送っていただいたので、掲載させていただきます。
花は、言葉や国境を越えて友好の心を伝えられる、という事を改めて感じました。
The Washington Evening Star, February 17, 1960
“As its contribution to the celebration of the 100th anniversary of the establishment of official diplomatic relations between the United States and Japan, the Washington Chapter of Ikebana International announces two demonstration lectures on Japanese flower arrangement.
They are to be by Professor Koshu Tsujii, Grand Master of the Saga School of Ikebana, on March 21, 8 to 10p.m. and on March 22, 1:30 to 3:30 p.m.in the Auditorium of the Museum of Natural History.
Honorary Sponsors of Professor Tsui’s visit are the Embassy of Japan, the Japan-American Society, the Washington-Tokyo Club, and the National Capital Garden Club League.
Mrs. Eisenhower, Mrs. Nixon, Mrs. Christian Herter, Mme. Koichio Asakai, and Mrs John Foster Dulles head the list of honorary patronesses.
Reservations must be made in advance as no tickets may be purchased at the museum. For further information about Professor Tsujii’s visit call Mrs. Ralph S. McDowell, President of the Washington Chapter of Ikebana International 3328 Runnymede Place N.W.”
The Washington Post, April 3, 1960
“An arrangement of flowers is a work of art–if it has been done by Koshu Tsujii, Grand Master of Japan’s Saga School of Flower Arrangement. The 76 year-old artist, one of the world’s outstanding authorities on arranging flowers, recently demonstrated some of his techniques to members of the Washington Chapter of Ikebana International and their guests.
‘To have a desire to work with flowers.’ Professor Tskujii said, ‘is a wonderful thing.’ But as with any art, the desire, without discipline and selection, is not enough, he added.
To obtain the needed discipline, the professor advises the beginner to practice with only two or three ingredients.
Even better, he declared, is to study Ikebana (the Japanese art of flower arrangement) in classes such as those which are sponsored by may schools and women’s clubs in the country.
Ikebana International, with headquarters in Tokyo, was founded by a Washington woman, Mrs. Frank A. Allen Jr;, who is now honorary president. The local Washington Chapter, with over 300 members, holds four meetings a year in addition to monthly workshops direct by qualified teachers, and a yearly exhibition of best arrangements.”
国立自然史博物館
11th. Oct. Washington D.C.に滞在初日目。
秋晴れの爽やかな日。
今日から、デモンストレーションとワークショップのために、I.I.会員の方が、毎日アテンドして下さって様々なところで.準備と花材集めをします。
今日は、D.C.の主要なところを見学させていただきました。Lincoln Memorial(リンカーン記念館)、Washington monument(ワシントン記念塔)、Capital(国会議事堂)、Botanical garden(国立植物園、the Museum of Natural History. (国立自然史博物館)
そして、Do It yourselfのお店を物色。
Lincoln Memorial(リンカーン記念館) | |
トランプ インターナショナルホテル ワシントンD.C. | Capital(国会議事堂) |
Botanical garden(国立植物園) ワシントンの議会議事堂の手前にある、アメリカ最古の植物園。入場無料。 金明孟宗竹を、見つけました。 | The Potomac River(ポトマック川)の河川の風景 |
Do It yourself の店。巨大な工場で、板を購入。 | |
10th. Oct. Arrived Washington Dulles International Airport ,in Virginia, United States.
いけばなインターナショナルの161支部の中で最も歴史の長い、Washington D.C.支部の創立60周年記念式典に、デモンストレーターとして招聘を受けました。
10月10日.成田空港からChicago空港経由で、夜の8時半頃にWashington Dulles International Airport、へ到着。大きくて、いかにもアメリカという雰囲気の空港には、I.I.Washington支部長で、嵯峨御流Washington支部長のMr. Bruce wilson先生がお迎えに来て下さっていました。
こちら、日本との時差は13時間あります。
あすから早速、15日のデモンストレーションと16日のワークショップ(深山の景・野辺の景を希望されています)の花材調達のために、明日から野山や知人宅の広大なお庭などへ足を運びます。
Bruce Wilson先生 | 乗継ぎのChicago O’Hare International Airport |
Washington Dulles International Airport | |
10月9日、嵯峨御流 華道親和司所創立65周年 研究発表会を、拝見しました。
天満橋 京阪シティモール8階のレストランフロアにおいて開催された花会に伺いました。司所長 槇 信甫先生、相談役の先生方、役員の皆様にご案内頂き、会場を拝見しました。会員の皆様が一作一作、ご自分で考えながらいけられたとのこと。あえて光を落としたダークなレストランフロアと自然光の明暗のコントラストが楽しい演出になっていて、素敵な会場構成でした。
私の撮ったスナップ写真ですが、花会の一部をご紹介します。
10月8日。いけばなインターナショナル名古屋支部創立50周年記念式典において、デモンストレーションをさせて頂きました。
今年は、「愛知トリエンナーレ」や、「第31回国民文化祭・愛知2016」の開催など、愛知は活気あふれる年に、I.I.名古屋支部も50年を迎えられるという事は大変意義深いと思います。記念式典のテーマ『幸せは必ずやってくる』これは、愛知の県花カキツバタの花言葉なのですね。
わたくしのデモンストレーションは、まず「花衣桁」。言祝ぎの意をこめて、松尽くしにしました。黒松、赤松、蛇の目松、寿松。花は、「四君子」の徳を表す蘭と菊、「長春」の意味があります。花器のうち、舟花器は、蓬莱山に向かう出船の姿に用いて。銅器の亀を飾り、吉祥文様をちりばめた打掛の着物を見立てた作品としました。
次に、十二律管には、椿と七竃に鶏頭を配して華やかに。
最後は
愛知の花、カキツバタを、八橋に見立てた花器に生けました。カキツバタは、普通は4月末頃~6月頃に咲くものですが、本日は四季咲きのカキツバタを用意して沼沢の景色いけに生けました。『伊勢物語』で有名な八橋の風景は、愛知の人にはもちろんの事、日本の宝です。カキツバタ伝説と共に人々に愛される風景として、これからもずっと大切に守られていく事でしょう。
今日のデモンストレーションには、嵯峨御流中部地区連絡協議会の皆様をはじめ、大勢の方がご参加くださり、会場は会員、ゲストをあわせて250名余りの方で、大盛会でした。
支部長滝リンダ様、第一副支部長稲本峯月様のご挨拶から、役員の方々が、一年以上この会の為に多くの時間を費やし、全力でご尽力なさった事が伝わって、胸が熱くなりました。
<Friendship through flowers>I.I.のモットーが、本日お集まりの皆様の心に響いた、素晴らしい会でした。
I.I.元会長 Ms.Sato Wienia様撮影 | |
向かって右から、中華人民共和国領事 李 穎様、愛知県知事夫人大村和子様、嵯峨御流藤井百合甫先生、中華人民共和国領事 趙 紅霞様、平成芸術花院主宰 小川珊鶴様 | 向かって右から、元I.I.会長 臼井延子様、愛知県副知事 堀井奈津子様、I.I.名古屋支部長 滝リンダ様、I.I.元会長 松平典子様 |
右端 I.I.会長 片野順子様 | I.I.元会長 Ms.Sato Wienia様撮影 |
I.I.元会長 Ms.Sato Wienia様撮影 | ヒルトン名古屋に飾られた、会員による花展のなかで、嵯峨御流の作品。この写真は、元I.I.会長Ms.Sato Wienia様撮影。 |
ヒルトン名古屋に飾られた、会員による花展のなかで、嵯峨御流の作品。 | |
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神戸三宮さんちかホールにて開催中(11日10時~17時までで終了)の花展に伺いました。家元西村公延先生、家元嗣 崇先生に会場をご案内して頂きました。
二代西村雲華先生の遺作オブジェ、西畠靖和氏の自然木の造形、清水千代市氏の陶芸、これらの作品といけばなとのコラボレーションです。